広陵が決勝進出 エース吉川投打の活躍
「春季高校野球・中国大会準決勝、広陵7‐3関西」(1日、みよし運動公園)
広陵(広島)は関西(岡山)を下し、2008年以来6年ぶりの決勝戦進出を決めた。エース・吉川雄大投手(3年)が投打に活躍した。広陵‐開星(島根)の決勝戦は2日に行われる。
青空の下で大粒の汗がほとばしった。強い思いを胸に振り抜いた右腕。「絶対に負けたくなかった」。決勝戦への道を切り開いたのはエース吉川だ。
初回、「力が入り過ぎた」と4安打を浴び1点を失った。しかし、二回以降は平常心を取り戻した。最速141キロの直球を軸に、この冬に習得したパームボールを低めに集めた。八回途中まで投げ、10安打を許しながら3失点(自責2)。粘投で主導権を渡さなかった。
打っても0‐1の二回に、中前2点適時打を放つなど3安打2打点の活躍だ。
打倒・広島新庄がモチベーションだ。昨秋の中国大会準々決勝で広島新庄と対戦。先発したが四回を持たずに降板した。チームも敗れてセンバツ出場を逃した。「新庄に勝つ」。敗戦後、それが口癖になった。「いつも言っている」と捕手の太田光(3年)。悔しさを糧に練習に打ち込んできた。
「優勝することだけを考えて投げたい」。中国王者に輝き、大きな自信を手にしてみせる。