瀬戸内 初のOB監督が連覇へ導く!
「全国高校野球選手権広島大会」(11日開幕)
昨夏の覇者・瀬戸内は、今春からOBの長谷川義法監督(45)が就任。野球の基本を徹底し、一からチームをつくり上げてきた。甲子園に出場したチームのように突出した選手はいないが、総合力で2年連続優勝を狙う。
ノックバットを握る手に力がこもる。母校で念願の指揮を執る。長谷川新監督は「長い野球部の歴史で、OBが監督を務めるのは初めてと聞いている。縁があり指導できることに喜びを感じる」と力を込めた。
今春に就任。攻守で基本を徹底した。ノックでは逆シングルで捕球する多くの選手に、打球の正面に入るよう指導。打撃ではダウンスイングの意識を強く持たせた。さらに木製バットでのティー打撃を増やし「球をバットの芯で捉える感覚」を養った。「応用ばかりしていた」選手を、文字通り「一から」鍛え直した。
春季大会は3回戦で庄原実に敗れシード権を逃した。「負けたことで顔つきが変わった」と指揮官。捕手の奥田将希副主将(3年)も「徹底してきた基本が徐々にできるようになりチームに安定感が出てきた」と変化を感じ取る。
13年ぶりに優勝した昨夏は、山岡泰輔投手(東京ガス)や北吉弘樹内野手(ツネイシ)など突出した選手がチームを引っ張った。今夏、絶対的な選手はいない。1回戦からの登場に長谷川監督は「全員でという意識を強く持っている。謙虚に泥くさく戦いたい」とチーム一丸を強調した。
ユニホームも青を基調とした、かつてのものに戻した。新生・瀬戸内が2連覇を目指す。