小松島 猛打で突破!池田にも打ち勝つ
「高校野球・徳島大会1回戦、小松島9‐2阿波」(12日、オロナミンC)
徳島大会は1回戦2試合が行われ、小松島が9‐2で阿波に七回コールド勝ち。自慢の強打で初戦を突破し、2回戦で今春センバツ出場の第1シード・池田と対戦する。徳島科学技術は13‐0でつるぎに五回コールド勝ちした。
小松島が伝統の「打ち勝つ野球」で池田への挑戦権を得た。9安打と7四死球で塁をにぎわせ9得点。コールド勝ちでの初戦突破に、豊富尚博監督は「打線が機能した」と満足そうに笑った。
1‐1で迎えた四回、初戦の緊張感がほぐれた打線は一気にたたみかけた。1死二、三塁の好機で7番・酒井大輝内野手(3年)が左越えに勝ち越しの2点適時二塁打。この回4点を奪うと、七回にも集中打で4点をもぎ取り試合を決めた。貴重な一撃を放った酒井は「チームに流れを持ってくることができた」と胸を張った。
春夏合わせて甲子園4度出場の強豪は、徹底的に打力にこだわる。平日は3時間の練習のうち約2時間がフリー打撃。「ノックはほとんどしない」と指揮官は明かし、野手は打撃練習中の「生きた球」で守りを鍛える。その独自のやり方を、ブレることなく続けてきた。
2回戦の相手は、今春センバツで復活の1勝を挙げた池田だ。名西、渡辺と好投手がそろうが「思い切りバットを振って打ち勝ちたい」と橘拓郎主将(3年)。豊富監督も「10点取られたら11点取るのがウチの野球。池田より1点多く取りたい」と力を込めた。エース・真鳥優人投手(3年)も「自分の投球ができれば勝てる」と頼もしい。
小松島の夏の甲子園出場は03年の1度だけ。“やまびこ打線”のお株を奪うような猛攻で、11年ぶり2度目の出場をグッと引き寄せる。