飯山やった金星発進!昨夏V丸亀を撃破
「高校野球・香川大会2回戦、丸亀0‐5飯山」(18日、レクザム)
飯山が昨年優勝の丸亀を5‐0で下した。エース左腕・矢野将直投手(3年)が5安打11奪三振で完封勝利を飾った。2年連続の甲子園出場を狙った丸亀は、打線がふるわず初戦敗退。坂出工は3‐0で高松工芸を下した。
昨年王者を圧倒した。最後の打者を空振り三振に打ち取ると、飯山のエース・矢野はこん身のガッツポーズ。11奪三振、5安打完封での初戦突破に「最高の投球ができた」と笑顔がはじけた。
直球はこの日、自己最速の135キロをマークした。昨年まで123キロしか出なかったが、ひと冬を越えて10キロ以上もアップした。自宅が「讃岐富士」こと飯野山の麓にあり、この冬は毎日頂上まで走って登ると決意。標高422メートル、登山道は片道約2キロの急勾配。このトレーニングを続けて下半身を強化し、春には格段に球威が増していた。
幼いころから大の阪神ファンで、あこがれの投手は同じ左腕の能見。「球が速くて制球力もある。直球と変化球のフォームが一緒なのもすごい」と映像を見ながら投球術を研究している。
直球に加え、100キロ前後のスローカーブやチェンジアップもさえた。緩急を使った堂々のマウンドに、椎田浩太郎監督(51)も「こんな投球は初めて見た。感動した」と大喜びだった。
丸亀の連覇の夢を打ち砕き、チームは勢いに乗った。讃岐富士の頂上で、絶景を見渡しながら心に誓った甲子園出場の夢。「1球1球、全力投球で勝負したい」。次の相手は坂出工。左腕エースは香川のてっぺんを目指して腕を振る。