4校「連合」追いつくも…初戦で涙

 「高校野球・高知大会1回戦、高知農5‐1連合」(21日、高知市営)

 高岡・窪川・西土佐・城山で結成された連合チームは、高知農に1‐5で敗れた。1点を追う四回1死二、三塁から山地建都外野手(窪川2年)のスクイズで追いついたが、終盤に突き放されて涙をのんだ。

 4つのユニホームが、グラウンドを駆け巡る。勝利を手にすることはできなかった。それでも仲間を信じて最後まで全力で戦い抜いた。高橋司監督(39)は「お互いがお互いのおかげでここまで来ることができた。選手は本当の意味での感謝が身についたと思う」と力を込めた。

 1点を追う四回1死二、三塁から山地のスクイズで同点。チームのムードは盛り上がった。

 だが、エース・松浦友人投手(西土佐3年)が本来の調子ではなかった。五回2死二塁から、速球が高めに浮き勝ち越し打を許した。七回には味方のエラーもあり2失点。打線も好機を生かせなかった。

 高岡5人、西土佐5人、窪川4人、城山4人の4校18人で連合チームを結成。3月から活動を始めて春の県大会では4強に入った。

 練習環境は厳しい。練習は4校の真ん中に位置する窪川で行った。最も遠い城山は約100キロの距離がある。合同で練習ができるのは土日、祝日だけ。父兄らが車で送り迎えして選手を支えた。

 当初はお互いに話しかけづらく、ギクシャクした雰囲気だった。しかし一緒に練習する限られた時間で、選手たちはチームワークを培った。西村亮太外野手(城山3年)は「みんなでいい練習ができた。充実した4カ月だった」と振り返った。

 主将の山本寛治捕手(高岡3年)は「悔いは残るが、みんなにいい夢を見させてもらった」と声を震わせた。

 力を合わせて甲子園に行こう‐。その目標は果たせなかった。しかし4校の絆は、確かな足跡を残した。

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