広島商5年ぶり4強!聖地まであと2勝
「高校野球・広島大会準々決勝、広島商3‐1福山誠之館」(24日、しまなみ)
広島大会は準々決勝が行われ、4強が出そろった。広島商は、福山誠之館を下し09年以来、5年ぶりの準決勝進出。町田瑛志朗捕手(2年)が、決勝打を放つなど攻守に活躍した。広陵、広島新庄、呉も勝ち上がった。準決勝の2試合は、26日にしまなみ球場で行われる。
最後の打者は空振り三振だ。ウイニングボールをその手でつかんだ広島商の捕手・町田が、充実感いっぱいに額の汗をぬぐう。攻守でチームを5年ぶりの準決勝進出に導いた。
0‐0の六回2死満塁。先制の3点三塁打を放った。「何とか点をとりたかった」。五回まで2安打だった打線。強い思いでバットを振り抜いた。
守備では小林、若狭の2投手を好リードし、失点は九回の1点のみ。桧山忠監督(40)は「思い切った打撃と冷静なリードができた」と目を細めた。
広島商が最後に甲子園に出場したのは04年夏。町田はそれをテレビで見ていた。「一人一人が意識を高く持ってプレーしていた。広商に入りたいと思った」。当時7歳。聖地で輝く「HIROSHO」のユニホームに強い憧れを抱いた。
夢を実現し今大会は2年生ながら正捕手を担う。準決勝は大会屈指の左腕・山岡を擁する広島新庄と戦う。「全力で戦って勝ちたい」。10年ぶりの甲子園出場へあと2勝。もう一つの夢をかなえるため走り続ける。