三重押し出しサヨナラ 5年ぶり夏勝利
「全国高校野球・1回戦、三重5-4広陵」(13日、甲子園)
三重(三重)は広陵(広島)に延長十一回サヨナラ勝ちした。
自信を持って見送った。延長十一回2死満塁。3ボール1ストライクで、宇都宮東真内野手(3年)への5球目は内角高めに外れた。サヨナラの押し出し四球。興奮のあまり一塁に行くのも忘れて跳びはねた3番打者は、「一塁コーチャーに言われて踏んだ。とてもうれしくて忘れていた」と笑った。3季連続の甲子園で三重がようやく1勝をつかんだ。
離されても、食らい付いた。七回に2点を勝ち越されたが、九回2死満塁で2番・佐田が中前2点適時打を放つ粘りをみせた。昨夏は済美に、今春は智弁学園に苦杯をなめた。このチームになって1年間、県内無敗で突っ走ってきたのは「全国で勝つため」。2度の涙は無駄にならなかった。「悔しさがあったからこそ逆転できた」。長野主将はそう信じる。
次の相手は、前夜に8点差をひっくり返した大垣日大だ。逆転した点差では負けるが、長野主将は「逆転は逆転。僕らにだって勢いはある」と、自信満々で言い切った。