九回3点リードが…小松初星スルリ
「全国高校野球・1回戦、山形中央9-8小松」(14日、甲子園)
小松(愛媛)は3点リードで九回を迎えながら山形中央(山形)の反撃に遭い、逆転負けを喫した。
初出場初勝利が目前でスルリと逃げた。3点リードで迎えた九回。小松は八回から4番手でマウンドに上がった菅彪真投手(3年)がまさかの4失点。県大会で的中した継投策で逃げ切れず、宇佐美秀文監督(56)は「采配が裏目に出た。選手たちはよくやった」とナインをかばった。
創部68年目でたどり着いた甲子園。自慢の打力は存分に披露した。県内の剛腕、済美・安楽を打ち崩すため、普段の練習からマシンを158キロに設定。毎日欠かさずウェートトレーニングを行い、パワフルなスイングを身につけてきた。
この日、147キロをマークした山形中央のプロ注目右腕・石川を序盤で攻略した。「140キロ台の球は速く感じなかった」と、3安打3打点の4番・大上拓真捕手(2年)。1年間の“安楽対策”の成果を8得点の猛攻で示した。日野文斗主将(3年)は「たくさん応援に来てくれたのに…。悔しい」と泣きじゃくった。次こそ1勝をつかむために、この悔しさをパワーに変える。