聖光学院5年連続初戦突破!石垣V打
「全国高校野球・1回戦、聖光学院2-1神戸国際大付」(14日、甲子園)
聖光学院(福島)は夏初出場の神戸国際大付(兵庫)を下し、14日に初戦を突破した利府を含めて、東北勢も3連勝となった。
祈った。石垣光浩内野手(3年)が一塁へ走りながら、心の中で叫ぶ。「切れるな!」。舞い上がった打球が右翼線にぽとりと落ちる。8年連続出場の聖光学院が5年連続の初戦突破。強い思いが、白球に乗り移った。
七回の守備から途中出場。直後、1‐1の七回2死一、二塁だ。外角高めの直球を振り抜いた。「やってやろうと思っていた。打撃で勝ちに貢献したことはない。うれしい」。勝ち越しの適時二塁打に白い歯をこぼした。
屈辱を晴らす一打だ。昨春のセンバツは2年生ながら正遊撃手として出場した。今大会も背番号6を背負う。だが、打撃不振により福島大会の準決勝から先発落ちしていた。
「悔しかった」。大会後は一日1000本の素振りを日課にし、課題克服に取り組んだ。斎藤智也監督(51)は「後輩にレギュラーを取られうっぷんがたまっていた。あの一打で報われた」と殊勲者に目を細めた。
「1試合、1試合頑張る」と石垣。県勢初の夏、日本一へ突き進む。