森田連続完投!富山商41年ぶり夏2勝
「全国高校野球・2回戦、富山商3-1関西」(17日、甲子園)
2回戦が4試合行われ、富山商(富山)が41年ぶりに夏2勝を挙げた。1回戦で完封勝利の森田駿哉投手(3年)が、この日も最速144キロ直球と切れ味抜群のスライダーで関西(岡山)打線を手玉に取り、4安打1失点、11三振を奪って完投勝ちした。
マウンド上での笑顔が、圧巻の投球を物語っていた。富山商の左腕・森田が9回4安打1失点。九回2死二塁から右前打を許し、2試合連続完封はならなかったが、「楽しく生き生きと投げられたと思います。チーム一丸でやれました」と満面に笑みを浮かべた。
関西の左打者に対しての“内角攻め”が、持ち味のスライダーを生かした。この日の最速は144キロ。「内角の直球を見せられたことが大きかったと思います。だから余裕がありました」。思惑通りの投球は努力の積み重ねで得たものだった。
2012年夏、森田は桐光学園・松井(現楽天)の22奪三振を、テレビで目の当たりにした。「直球と同じ腕の振りでスライダーも投げていた。自分も直球だけでは抑えられないと思っていた」。
以来、スライダーも直球と同じだけの球数を投げ込んだ。「松井さんのスライダーに近づきたい」とひたすら左腕を振り続けた。努力の末に、ようやくつかんだウイニングショットは甲子園の大舞台で輝きを放った。
チームに41年ぶりとなる夏2勝をもたらした左腕は「後悔しないようにやろうと思っていることが結果につながっている。一つでも多く勝ちたい」と話し、ベスト8進出をかけた次戦を見据えた。