三重22年ぶり夏2勝!“名将”倒した
「全国高校野球・2回戦、三重4-2大垣日大」(18日、甲子園)
三重(三重)は大垣日大(岐阜)を退け、三重県勢として春夏通算50勝目を挙げた。
青空に歌声がよく響く。三重高ナインが、ひと夏の甲子園で校歌を2回歌う重みをかみしめた。1992年以来となる夏2勝。延長サヨナラで決した初戦から一転、先手を取って逃げ切った。「名将・阪口監督率いるチームに、気迫だけは負けないように気持ちでいった」。東海対決を制した中村好治監督(60)が一息ついた。
二回までに4点を先行。早々に援護を受けたエース左腕・今井は二枚腰を見せた。4回まで毎回四球を出す不安定さで三回には2失点したが、そこから立て直す。「序盤のことは忘れよう」と気持ちをリセット。内角を突くことを徹底し、五回以降は二塁を踏ませない。意地の163球で、自身3度目の甲子園を初完投で飾った。
4月に就任した中村監督が求める守備の強化や好球必打の意識が徐々に浸透。昨夏、今春と涙をのんだ甲子園で、2度も笑顔の花が咲き「やってきたことは間違いなかった」とナインは確信する。チームが目指すのは、ベスト8以上。必ず新たな歴史をつくる。