日本文理飯塚5試合完投…プロの舞台へ
「全国高校野球・準決勝、三重5-0日本文理」(24日、甲子園)
1969年の選抜大会を制した三重(三重)が日本文理(新潟)を5‐0で破り、夏は初めてとなる決勝進出を果たした。
クールなエースの表情が初めて崩れた。「『お前に託して、悔いはない』と。最後まで投げさせてもらって感謝したい」。グラウンドを去る間際、大井監督に言葉をかけられた日本文理・飯塚悟史投手(3年)は、こらえきれず涙をこぼした。
初回に先制点を許すなど、8回で被安打10。5失点を喫した。それでも八回、最後の打者は141キロの直球で空振り三振。中学からの女房役・鎌倉は「今までで一番いいボールだった」とたたえた。
進路は明言を避けたが「上の世界でやれるように頑張りたい」と、プロ志望が有力だ。完投の美学にこだわり、今大会は5試合650球を投げ抜いた。3季連続で出場し「本当にたくさん成長させてもらった」という聖地の経験を糧に、もっと大きな投手になる。