東海大菅生18年ぶりV センバツ確実
「秋季高校野球東京大会・決勝、東海大菅生3-2二松学舎大付」(9日、神宮)
第87回選抜高校野球大会(来年3月21日から12日間・甲子園)の出場校選考の重要な資料となる秋季大会は9日、東京大会で東海大菅生が18年ぶり2度目の優勝を果たし、全10地区が終了した。各地区の優勝校は、14日開幕の明治神宮大会に出場する。第87回大会は一般選考28校に21世紀枠3校、神宮大会枠1校の計32校が出場。出場校を決める選考委員会は来年1月23日に行われる。
天に両手を突き上げる背番号1が、大きく映えた。8日の準決勝から2試合連続の完投星。9年ぶりのセンバツ出場を確実にした東海大菅生の勝俣翔貴投手(2年)は「今は信じられない」と、はにかみ笑いを浮かべた。
連投の疲れからか、三回に2失点したものの、粘り強い投球で追加点は防ぐ。八回は自ら中前打を放つと、5番・伊藤、6番・本橋が連続適時打を放ち逆転。九回に2死満塁のピンチを招いたが、最後は力でねじ伏せた。
「4番・一塁」だった今夏は、西東京大会決勝で敗退。新チームからエースとなり、新球を習得した。それが東海大相模の20K右腕・吉田を参考にした縦のスライダー。大きな落差の武器は、この日も威力を発揮。元中日投手で09年から指揮を執る若林弘泰監督(48)に初の“聖地切符”をプレゼントした。
阪神ファンで、投手では藤川(カブス)、打者では金本知憲氏があこがれという右腕。夢に見た聖地での登板に向け「制球を良くして、どんどんストライクをとる投球をしたい」と目を輝かせた。