関東第一オコエ進化!プロ注目1番打者

 「高校野球・東東京大会組み合わせ抽選会」(20日、青学講堂)

 組み合わせ抽選会が20日、都内で行われた。東東京では、プロ注目のオコエ瑠偉外野手(3年)を擁する関東第一が、3季ぶりの甲子園出場を目指す。大会の時間と会場は、23日に東京都高野連から発表される。

 スタンドから眺めるしかなかったあの甲子園の土を、必ず踏みしめてみせる。「あそこで、あれだけの人が見てる中で、自分のパフォーマンスを見せたい」。最後のチャンスとなる夏。オコエは大きく進化して迎える。

 全身がバネのような躍動感。3拍子そろったプレーに磨きがかかった。今春東京大会は4戦連続安打で、1番打者として強力打線をけん引。俊足強肩を生かした中堅守備もすごみを増した。

 冬場は硬かった体の柔軟性を高めることに注力。ストレッチの時間を倍以上にし、1日1回だった体幹トレには、暇さえあれば取り組んだ。そして、弱点だった内角球の克服にも成功。徹底したティー打撃で新たなスイングを身につけ「右手で押し込めるようになった。柔軟性が増して腰が回るようになった」。5月の練習試合では、内角を左翼場外に運び「もう苦じゃない」と自信をつけた。

 走るフォームも改善し、50メートル走は5秒96と0・2秒も縮めた。イチローの守備、坂本の打撃、鈴木尚の走塁など、プロの技術を盗もうと、動画サイトをむさぼるように見る研究家でもある。米沢貴光監督(39)も「もともと能力は高い。あとは最大限、努力できるか。冬場の成長があった」と認めた。

 昨春はセンバツ直前でメンバー外に。悔しさを糧に、ここまできた。「打撃がダメな時も、守りと足はスランプはない。チームに貢献することを考えてプレーしたい」。あこがれの舞台に立つために、オコエは持てる全てを出し尽くす。

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