市和歌山が初戦突破 西山が先頭打者弾
「高校野球・和歌山大会1回戦、市和歌山4-3那賀」(10日、紀三井寺)
完ぺきに狙い打った打球が左中間席に飛び込んだ。市和歌山・西山が放った公式戦では初となる初回先頭打者アーチ。「追い込まれていたので変化球を待っていた」。この一撃が昨年、予想外の幕切れで終わった甲子園へ再び歩みだす号砲になった。
昨夏甲子園の1回戦、鹿屋中央戦の延長十二回1死一、三塁、併殺を奪える二ゴロを3年生の二塁手が誤って一塁へ送球した。遊撃手でグラウンドにいた西山は「自分もボールを呼んだんですが…」。その声は聖地の大歓声にかき消され、サヨナラ負けを喫した。
あの悔しさ、先輩たちの無念を晴らすためにも「甲子園に出て勝つのが目標」と言い切る。あの瞬間に止まったままの時計を動かすため、西山は2年連続の聖地を目指す。