近大泉州・渡辺Gスカウト絶賛の長打力
「高校野球・大阪大会2回戦 近大泉州14-0松原」(16日、久宝寺)
大阪大会では近大泉州が松原を五回コールドで下し、3回戦へ駒を進めた。ドラフト候補の渡辺巧内野手(3年)は、巨人の益田スカウトが視察する中で左翼線適時二塁打を放つなど長打力をアピール。愛知県出身で幼少期は中日・山本昌、山崎武司ら渋いベテランに憧れたスラッガーが、プロの世界を目指す。なお台風接近のため京都、奈良大会などが中止になった。
目を見張る痛烈な打球だった。五回、2死二塁で、渡辺が放った左翼線への弾丸ライナーのタイムリー。ネット裏で視察した巨人・益田スカウトは「長打力は魅力がある。特徴を持っている選手だなと思いました」と語る。
序盤は軟投派の左腕にタイミングが合わなかった。それでも三回の第2打席では「詰まってしまいました」と言いつつも、左翼フェス手前まで飛ばしてみせた。五回の適時二塁打は2ストライクと追い込まれてから放った一打。「打つイメージはできていました」と自信をのぞかせる。
愛知県出身で幼少期から中日戦をテレビで見ていた。「野球を見るか、遊ぶか、寝るか」という中で、憧れた選手は山本昌と山崎武司。ナゴヤ球場にも足を運んだ。現在は広島・黒田を尊敬しており、高校生では珍しい玄人好みの選手を選ぶ理由は「精神面を見習いたいから」と明かす。
試合終盤には最速146キロの直球を武器に登板する可能性もある渡辺。「前の投手が崩れたら抑えたい」と下級生中心のチームを全力で引っ張る。