園田12K 進学校・長田のエース順調
「練習試合、長田15-2川西緑台」(8日、長田グラウンド)
高校野球の今季対外試合が8日、解禁となった。第88回選抜高校野球大会(20日開幕・甲子園)に21世紀枠で出場する長田(兵庫)は神戸市内の同校で川西緑台と練習試合を行った。プロも注目する進学校のエース右腕、園田涼輔投手(2年)は5回無安打12奪三振と力投した。
県内屈指の進学校をけん引する最速140キロ右腕の看板は“頭脳派”だけではない。積み上げたのは12個の三振の山。「練習であまりいい球がいってなかったので0に抑えることが目標だった。それなりによかったと思う」と控えめな園田だが、ひと冬での進化は明らかだった。
この日は鋭く沈むスプリットがさえ、打者のバットが次々と空を切った。ゆったりとしたフォームから投げ込む直球は、初の対外試合で自己最速に迫る139キロをマーク。「力を入れなくてもスッと球がいった」。持ち前の制球力でコーナーをつけば、打者は手も足も出なかった。
昨秋から体重は5、6キロ増。永井伸哉監督(44)が「フラフラで走っていた」という下半身強化で球威と安定感も増した。
国公立大の工学系へ進学を希望しているが、プロの視線も熱い。この日は2球団が視察。「投げ方に余力があるのでまだ速くなる」と楽天・愛敬スカウトが言えば、オリックス・谷口スカウトも「スプリットが印象に残った。リズム感がある」と評価した。
パソコン動画で過去の大会映像を見て「イメージができてきた」と園田。同校初の聖地を前に、大黒柱の自覚も日々強くなっている。