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ISPSハンダ・ブラインドゴルフ世界選手権大会

 表彰式に登壇した(左から)ISPS半田晴久会長、総合優勝した唐澤俊生氏
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 国際スポーツ振興協会(ISPS)が特別協賛した視覚障害者のためのゴルフ競技会「2016 ISPSハンダ・ブラインドゴルフ世界選手権大会」が9日と10日、埼玉県の森林公園ゴルフ倶楽部で行われた。日本のほか世界11カ国から55人の選手が参加。熱戦の末、日本人選手が優勝を遂げた。これに先立ち、8日には「外務大臣杯・文部科学大臣杯 2016 第13回 ブラインドゴルフ ジャパンオープン チャンピオンシップ」も同所で行われ、紅葉燃える会場は3日間、ブラインドゴルフ一色に染まった。

 日本語、英語、イタリア語など各国の言葉が飛び交う会場では、ブラインドゴルフを通じ、いくつもの友情と交流が生まれた。

 2年に1度行われる世界ブラインドゴルフ協会(IBGA)主催「ISPS ハンダ・ブラインドゴルフ世界選手権大会」の日本開催は10年ぶり。この日のためにオーストラリア、カナダ、英国、イスラエル、南アフリカなどから、各国を代表する選手が集結、熱い戦いを繰り広げた。

 総合優勝を遂げたのは、日本の唐澤俊生氏。2日間の合計スコアがネットで129という素晴らしい成績だった。

 またグロスで争われたカテゴリー別では「B1」でイスラエルのゾハー・シャロン選手、「B2」では総合準優勝ともなった米国のジェレミー・ポインスノット選手、「B3」で英国のポール・アップルヤード選手が優勝。レディース部門では米国のリンダ・ポート選手がネット、グロスのW勝利を果たした。

 表彰式では、IBGAの総裁で日本ブラインドゴルフ振興協会の名誉会長のISPS・半田晴久会長(65)が優勝者を祝福。唐澤選手とポインスノット選手に、ISPS協賛大会では恒例となったグリーンジャケットならぬグリーン羽織とかぶとを贈呈した。唐澤選手は「世界各国のたくさんの方がいらっしゃるので」と「サンキュー」「グラッチェ」「ダンケシェーン」などとさまざまな言葉で優勝の喜びを語った。

 半田総裁は「ゴルフは自然との対話。世界共通のルールで、年齢に関係なく、うまい人も下手な人も楽しめる最高のスポーツ。唯一の欠点は面白すぎること。視覚障害者もたまたま目が不自由だったというだけのことで、手助けがあればゴルフを通して幸せや喜びを分かち合うことができる」とゴルフの素晴らしさを語り、「何より感謝しなきゃいけないのはゴルフそのもの。みなさん、ゴルフに拍手をしていただけませんか?」と呼びかけると、会場からは割れんばかりの拍手がわき上がった。

 また、半田会長はブラインドゴルフのさらなる普及について「スポーツであると同時に娯楽性があるため、ぜいたくな娯楽という誤解がある。それが一つのネックになっているために、パラリンピックの競技に入っていないし、障害者のオフィシャルスポーツになっていない。私はその誤解を氷解する戦いを続けています」と報告。「これからも日本の、そして世界のブラインドゴルフ支援を命続く限り継続します!みなさんにゴルフを通して最高に幸せになっていただきたい!」と力強く宣言し、さらなる拍手を浴びた。

 最後は歌手でもある半田会長が「ダニー・ボーイ」「想い出のサンフランシスコ」を熱唱。秋の夜に響く美しい歌声で戦いを終えた各国の選手たちを酔わせた。

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