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世界オピニオンリーダーズサミットにオバマ米前大統領、WSD半田会長が登場

 ガッチリと握手を交わすオバマ氏(左)と半田会長
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 歌手・深見東州としても活躍する実業家・半田晴久氏(67)が会長を務める特定非営利活動法人「世界開発協力機構」(WSD)が、3月25日に東京都内でバラク・オバマ前米大統領を招き「第4回 世界オピニオンリーダーズサミット 『オバマ前大統領との対話』」を開催した。オバマ氏は2017年1月20日の大統領退任後、初めての来日。会場ではオバマ氏と固い握手を交わした半田会長は、前大統領の世界平和への志を受け継ぎ、後世へとつなげていくことを誓った。

 「それでは、バラクオバマ元大統領をステージにお迎えください」。紋付きはかまの正装と、おなじみの姿であいさつに立った半田晴久会長の声が会場に響き渡ると、オバマ氏は軽快な足取りで登壇。そしてそのまま2人はガッチリと握手を交わす。満員にふくれあがった会場からは、割れんばかりの拍手が巻き起こった。

 「日本に戻れ大変喜ばしく思っております。私も皆さんに会えてよかった。半田先生に感謝です」

 オバマ氏も感激の表情を浮かべた。

 第44代アメリカ大統領。昨年1月までその要職に就いていた。そんな世界でも大物中の大物が今回、退任後の初来日。その場は「世界開発協力機構(WSD)」のシンポジウム。半田会長らの呼びかけに元大統領が応じた格好だが、外交チャンネルを超えた民間の立場での交流だけに、大きな価値がある。半田会長も「大統領退任後に初めて日本にお招きする機会が得られたことを光栄に存じます」と感激の表情だった。

 開始前から友好ムードだった。舞台裏で2人が対面した際、オバマ氏は、6歳の時に初めて母と旅行で来日し、新幹線に乗って旅をした思い出などを半田氏に語った。「母と一緒に鎌倉の大仏を見て、餅と抹茶アイスクリームを食べて以来、日本を愛するようになりました」と、親日である起源を明かすなど、すっかり打ち解けていた。

 今回のシンポジウムの開催は、WSDの名誉総裁で元ニュージーランド首相のジョン・キー氏の発案から実現した。世界の平和と繁栄をもたらすことを目的とするWSDの活動に対して、オバマ元大統領の招聘(しょうへい)は最高の人選である。もちろん半田会長も、オバマ氏に対して深い思いがあった。

 その一つが、2016年5月27日にオバマ氏が現職の米大統領として、初めて広島を訪問し原爆の惨状を直視したこと。

 「あの時の決断と訪問、核なき世界を訴えたスピーチは、日本人が戦後70年間米国大統領に一番望んでいたこと。その後、安倍首相と真珠湾を訪れ、戦死者を弔ったことは、両国にとって戦後を終わらせ、けじめをつけたものです。これで両国は心情的にも本当のパートナーになり同盟国になった」と、忘れてはいけない大きな功績とたたえた。そして「その意味で日本国民は、心からオバマ元大統領を尊敬し感謝している。日本国民の変わらぬ感謝を会って直接伝えたい」と今回の招聘の意図を説いた。

 感謝するだけではない。オバマ氏というレジェンドの志を受け継ぐこともまた、もう一つの招聘の大きな柱だった。

 「核兵器のない世界を訴えるオバマ元大統領の主張や志は今、夢の夢かもしれない。しかし、われわれがその志を何十年も引き継ぐことによって、いつの日か実現すると確信します。少なくとも世界で唯一の被爆国である日本は、オバマ元大統領の志を誰よりも引き継ぐべき国民であると信じます。世界の現実がどうであれ、政権が代わろうと、この火を絶やしてはいけない。実現するまで志を継ぎ共に訴え続けたい」と熱く訴えた。そのためにも今回「オバマ元大統領という生けるレジェンドの存在、謦咳(けいがい)に触れておきたかった」という。

 そんな熱き思いを伝えられたオバマ氏。「日本の方々に申し上げたいのは、強い日米関係を維持してください。そして、私たちが戦後作り上げた友情の絆を守ってください。二国間でなくアジア太平洋の平和と繁栄の要の石となります」と強固な日米関係の維持が、アジア太平洋、世界への平和につながると、世界のオピニオンリーダーらしいメッセージを残した。

 思いは同じ。今回はその足跡が残ったことが大きかった。世界平和へ。このシンポジウムから歴史に残る新たな潮流が巻き起こることになりそうだ。

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