絶滅危惧の植物・ヒゴタイ、六甲山で手まり型に開花

トゲのような小さな花がたくさん集まって、球体を作り出しすキク科の植物・ヒゴタイ。絶滅が危惧されているこの植物を約200株栽培している「六甲高山植物園」で、8月中旬に花が開花し、見頃を迎えた。

アザミの仲間で、鮮やかな色合いと手まり型の花が特徴のヒゴタイ。瑠璃色の花が特徴的だが、今年は1株だけ白花が開花。同園のアドバイザーを務める東アジア野生植物研究会主宰の森和男さんによれば、「ヒゴタイの白花はとても珍しい。長年植物に携わっている私でも驚きました。見ごろはこれから10日ほどで、早ければ早いほど美しい白が見られます」とのこと。

やや乾いた草原に生える高さ1mほどの多年草で、かつては広島や九州など西日本を中心によく見られたが、人の手による乱獲や草地の開発により現在では数が減少。絶滅のおそれがある野生生物について記載された環境省の「レッドデータブック」には、100年後の絶滅確率が10%以上と推定される「絶滅危惧II類(VU)」に分類される。現在、本州でほとんど見られないが、同園では8月下旬頃まで楽しめるという。

(Lmaga.jp)

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