ロックな楽曲でポップに誘惑、明日海りおの新しいカサノヴァ
大ヒットミュージカルを生みだしてきた作曲家ドーヴ・アチアが宝塚歌劇団に全曲を書き下ろす、花組公演『CASANOVA』が2月8日より上演。花組トップスターを4年以上つとめ、抜群の人気と実力を誇る明日海りお(あすみ・りお)が主演する。
明日海が扮するのは、18世紀のヨーロッパに実在した稀代のプレイボーイ、ジャコモ・カサノヴァ。美しい水上都市ヴェネチアを舞台に、理想の愛を求めてさまよう彼の冒険譚が、ドーヴならではのロックをベースにした多彩なテイストの楽曲で綴られる。彼の作品はこれまで、『太陽王 ~ル・ロワ・ソレイユ~』『1789 -バスティーユの恋人たち-』『アーサー王伝説』と宝塚歌劇で3作上演され、いずれも男役の歌声やパワフルな魅力を引き立てていた。今作では、歌唱力のある花組トップコンビ、明日海りおと仙名彩世(せんな・あやせ)の声質に合わせて作曲するとのことで、どんな心揺さぶるメロディーが誕生するのか楽しみだ。
作・演出を担当するのは、明日海主演の2012年宝塚バウホール公演『春の雪』を手掛けた生田大和。三島由紀夫の小説を舞台化したこの作品で、明日海の底知れぬ芝居魂を引き出した生田が、「祝祭喜歌劇」と銘打った1本立ての今作で、彼女にどんなアプローチをするのか。ポップで現代的な要素を含みつつ、明日海の魅惑的な持ち味を存分に生かしたカサノヴァ像になるのではと期待が膨らむ。公演は「宝塚大劇場」(兵庫県宝塚市)にて、2月8日から3月11日まで。チケットは1月5日に発売。
文/小野寺亜紀
(Lmaga.jp)