映画「洗骨」完売御礼、照屋年之監督「我が子のようにかわいい」

ガレッジセールのゴリが本名の照屋年之名義で監督・脚本を手がけた映画『洗骨』。その初日舞台挨拶が9日、大阪市内の映画館でおこなわれ、照屋監督と出演する鈴木Q太郎が登壇した。

先行上映された沖縄では、『ボヘミアン・ラプソディ』などを抑えて3週連続1位の大ヒットとなった同映画。全国公開となったこの日、大阪でも完売御礼となり、照屋監督は「アイドル、イケメンが出てる映画ではありませんが、これだけのお客さんが興味持ってくれてることに非常に喜びを感じております」と挨拶。

同映画は、沖縄の粟国島に残る風習「洗骨」をテーマに、家族の絆や祖先とのつながりをユーモアを交えながら描いている。「全国公開の初日に、大阪で舞台挨拶。メインキャストの奥田瑛二、筒井道隆、水崎綾女は来ず! 来たのは、濃い顔の2人。こんなガッカリ感ないよね(笑)」と語りつつも、びっしり埋まった客席に照屋監督は、裏話満載のトークで感謝を表した。

実は長編作品としては、10年ぶりとなる照屋監督。ゴリ名義だった前作『南の島のフリムン』は一部評論家から絶賛されたものの、興行的に振るわなかった。なかなか次の作品を手掛けることができず、それでも自ら出資して、脚本を書き、短編映画を撮り続けてきた。それだけに、この日の大入り満員の客席は、照屋監督にとって感慨深く映ったに違いない。

「我が子のようにかわいい」(照屋監督)と何度も口にした本作は、2018年に北米最大の日本映画祭『JAPAN CUTS』では観客賞を受賞したほか、『モスクワ国際映画祭』『上海国際映画祭』などの正式出品が決定している。ここにいるのは芸人ゴリではなく、映画監督・照屋年之。その才能をいよいよ世間が知るときがきた。

(Lmaga.jp)

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