遊園地不況のなか好調のワケ、奈良の生駒山上遊園地
大阪南部のレジャー施設「みさき公園」を運営する南海電鉄が、同公園からの事業撤退を発表。時代の流れとともに関西から遊園地が減少し続けるなか、「生駒山上遊園地」(奈良県生駒市)が3月27日に90周年を迎えた。
標高642mの生駒山山頂付近にある同遊園地。子ども向けのアトラクションが多く、シンボルである高さ40mの「飛行塔」ゴンドラからは、大阪平野が一望できる。
同園の来園者は、戦後の高度経済成長期にピークに達したものの、平成に入り少子化の影響で徐々に減少。近年の大型テーマパーク進出に押されて、近隣の遊園地が消えゆくなか、平成11年には入園料無料に踏み切った。
さらに、平成18年からは絶叫系マシーンを徐々に撤去し、ファミリー向け遊園地として特化。「ファミリー層をターゲットに、2歳~小学校低学年が対象。平成29年度は入場者数・約23万2000人と少しずつ増えてきている」と広報担当者は話す。
90周年の記念式典では、運営する近畿日本鉄道の西崎一取締役も、「子どもたちが安心して遊べる身近な遊園地として生まれ変わり、近年は好成績を収めるようになりました」と笑顔を見せた。2019年7月には、園内に玩具会社「ボーネルンド」による野外遊具の大型施設がオープンを予定しており、ますます子どもにやさしい施設を目指す。
取材・文・写真/いずみゆか
(Lmaga.jp)