兵庫・姫路で、ガウディやピカソを生んだバルセロナの近代美術展
スペイン・カタルーニャ自治州の州都である港湾都市バルセロナ。同市の芸術文化を紹介する展覧会『奇蹟の芸術都市バルセロナ展』が「姫路市立美術館」(姫路市本町)で6月29日よりおこなわれる。
豊かな歴史を有するバルセロナが、とりわけ大きな発展を遂げたのは、都市計画の誕生(1859年)からスペイン内戦(1936~1939年)にいたる約80年間。19世紀中頃の産業革命で市域を拡大させた同市は、イルダフォンス・サルダーによる都市計画、万国博覧会の開催(1888年)で、国際都市としてのデビューを飾った。
経済的な発展は芸術文化の隆盛を招き、建築ではアントニ・ガウディ、絵画ではラモン・カザスとサンティアゴ・ルシニョルらが活躍。その後も多くの芸術家が名を連ね、20世紀にはパブロ・ピカソ、ジュアン・ミロ、サルバドール・ダリという巨匠をも輩出した。
本展では、絵画、彫刻、宝飾品、図面など多彩な分野の作品約150点を展覧。カタルーニャに咲き誇った芸術の精華を展観する。ガウディとピカソは知っているけど・・・という方にも、この機会に芸術都市バルセロナの真の魅力を知ってほしい。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)