「ビジネスチャンスが生まれる街」起業家支援に力入れる神戸市
神戸市によるスタートアップ支援事業「500 KOBE ACCELERATOR(ファイブハンドレッド神戸アクセラレーター)」。久元喜造神戸市長は24日の定例会見で、支援を受ける本年度の参加企業が決定したことを報告した。
これは、立ち上げ間もない企業や事業を意味するスタートアップを対象に、研修と資金提供が得られる約2カ月の起業家育成プログラム。参加企業はアメリカ・シリコンバレーの一流起業家からビジネスを急成長させるための指導をマンツーマンで受けられるほか、マーケティングや収益化のノウハウを学べる。
本プログラムは世界中で展開され、2016年に神戸市が誘致に成功。現在日本での開催地は神戸だけだ。4回目となる今年は「ヘルステック(デジタル×健康)」分野のビジネスが対象。久元市長は、「ノーベル賞を受賞した本庶佑先生が理事長を務める医療産業都市推進機構とも連携し、事業支援をしたい」と話し、「ポートアイランド」(神戸市中央区)にある医療産業の施設や企業との相乗効果に期待を寄せた。
なお今回、174の応募企業のうち海外からが116。審査を経て18の企業に決定したが、そのうち神戸を拠点とするのは1社にとどまる。少々さみしい気がするが、「これは企業誘致を目的にしたプログラムではありません。もちろん神戸に定着してくれるに越したことはないですが、『神戸はビジネスチャンスが生まれる街だ』と広く認知されることが大切」と久元市長。港町やおしゃれといったこれまでと違うアプローチで「神戸」をブランディングしたい考えだ。
取材・文・写真/合楽仁美
(Lmaga.jp)