京都画壇の系譜を一望、円山応挙と呉春を起点に絵画展

18世紀から近代に至る京都画壇の系譜。その全貌に過去最大規模のスケールで迫る展覧会が、「京都国立近代美術館」(京都市左京区)で11月2日からおこなわれる。

平安時代から日本の文化をリードしてきた京都。18世紀にはさまざまな絵師が活躍して、百花繚乱の様相を呈していた。そのなかでも一世を風靡したのが、写生画で知られる円山応挙と、彼が確立した「円山派」だ。

また、与謝蕪村に学び、応挙にも師事した呉春は「四条派」を立ち上げ、写生画に瀟洒な情趣を加味した独自の画風を作り上げた。この二派を総称した「円山・四条派」は京都画壇の主流となり、その影響力は近代にもおよんだ。

本展では、円山応挙と呉春を起点として、長沢芦雪、渡辺南岳、岸駒、岸竹堂、幸野楳嶺、塩川文麟、竹内栖鳳、山元春挙、上村松園といった京都画壇の系譜を一挙にたどる。展覧会は、自然、人物、動物にテーマ分けされており、それぞれの表現の特徴を丁寧に解説してくれる。また、「大乗寺」(兵庫県香美町)が所蔵する円山応挙の襖絵群(重要文化財)を再現展示するのも見逃せないところだ。期間は12月15日まで、料金は一般1500円。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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