皇室御用達、日本を代表する高級洋食器「大倉陶園」の世界を京都で堪能

日本を代表する高級洋食器メーカー「大倉陶園」。その歴史を代表的な作品でたどる展覧会が、「細見美術館」(京都市左京区)で1月7日より開催される。

大倉陶園は、大正8年(1919)に大倉孫兵衛、和親父子によって創設された。日本ではまだ製造されていなかった硬質な白磁の洋食器を生産しようと考えたのだ。同社が出荷にこぎつけたのは孫兵衛の没後、大正11年(1922)のこと。翌々年には三越と取引を始めて市販が始まり、海外に紋章入りディナーセットを輸出したり、皇室の婚礼に食器を納めたりなど、日本を代表する高級洋食器メーカーの地位を確かなものにした。ちなみに、現在の天皇皇后両陛下のご成婚で晩餐会の食器を納めたのも大倉陶園であり、その後も皇室御用達窯となっている。

同社のモットーは「良きが上にも良きものを」。高い品格を備えたその品々は、フランスのセーヴルやドイツのマイセンにも比肩する逸品と言えるだろう。本展では、草創期から現代までの作品を展覧。その優れたデザインや品質はもちろん、同社が日本の洋食器文化に与えた影響、これまで知られていなかった創業当時や戦前の資料も紹介する。期間は3月29日まで、料金は一般1400円。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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