「六甲山上でおしゃれに働く環境を」神戸市が提案する新しい生活様式
神戸市が5月28日、六甲山上にビジネス拠点をつくる「六甲山上スマートシティ構想」を発表。ポストコロナ時代に注目を浴びる自然と共生する暮らしを念頭に、六甲山上の活性化を図るという。
ハイキングに最適なだけでなく山上にはレジャー施設が点在し、関西有数の観光スポットとして親しまれている六甲山。過去には企業の保養所や別荘が多かったが、時代とともにその多くは閉鎖されている。
今回の構想では、これら遊休施設10軒をビジネスに活用。2023年度までの4年計画で六甲山上の活性化を図るという。
久元喜造神戸市長はこの日おこなわれた定例会見で、「新型コロナウイルス感染症は、密な空間で広がった。これを機に、もっとゆったりと自然に恵まれた環境で暮らしたい、働きたいと考える人も出てくるだろう」と、豊かな環境のなかでクリエイティブに働ける「自然調和型オフィス」を提案。
まずは六甲山上にこれまで開通していなかったインターネットの光回線を市が整備し、2020年12月には最先端テクノロジーも扱える空間を目指したサービス開始を予定している。
さらに参画企業の誘致やプロモーション、住民との交流をおこなうハブ拠点「共創ラボ」を設置。その運営事業者は6月に公募され、参画企業には各種支援も用意される。
久元市長は、「六甲山は市街地が近く、眼下には夜景が広がる絶好のロケーション。森や林のなかにおしゃれなオフィスやカフェが点在し、そこで働くクリエイティブな人たちが互いに顔見知りになり、山上で新しいコミュニティを作ってくれたら理想的。市内企業がサテライトオフィスを設けるのも歓迎だが、首都圏の企業が来てくれれば最高だ」と話し、コロナ禍をバネにして神戸の新たな魅力を発信したい考えだ。
取材・文・写真/合楽仁美
(Lmaga.jp)
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