「どんな苦境でも展覧会を!」美術館の「開館50周年展」6日間だけの開催に
新型コロナの影響で開催延期となっていた『開館50周年 超・名品展』が「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)で、6月2日からおこなわれている(観覧は公式サイトで事前予約制)。
実は会期は6月7日まで。わずか6日間だけの開催が伝説となるかも、というほど飛び切り級の名品ばかりが集結している。出展作家を見ると、高橋由一、和田三造、佐伯祐三、安井曾太郎、草間彌生といった日本近現代美術史を代表する面々が。
名品のなかには、一貫して評価の高いもの、後年に評価が逆転したもの、専門家よりも大衆に支持されたものなど、さまざまなタイプがあるが、そうした紆余曲折を経て現在に至る作品を通して、名品が名品たる由縁や、時代と名品の関係を考える。それが本展のテーマなのだ。
本展の会期は6日間しかないが、そこには「どんな苦境でも展覧会を届けたい!」という蓑館長と職員の情熱がこもっている。その意気込みと時代を超えた名品を楽しめる本展は、後年まで語り継がれる展覧会になるかもしれない。伝説の目撃者になりたい人はぜひ。
観覧は公式サイトでの事前予約制で、観覧希望日の前日17時までに予約が必要となる。詳細は同サイトで必ずご確認を。料金は一般1300円。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)