万博開始前にバーチャルパビリオン案、80億人の人生ゲーム
『大阪・関西万博』に向け、パビリオンなどの地元出展に関する有識者懇話会が、6月16日に「大阪府庁」(大阪市中央区)で実施された。
本会議には吉村洋文知事や松井一郎市長らが出席し、今回は出展参加テーマと基本構想(たたき台)について議事。地元大阪の出展テーマは、「REBORN(リボーン)」に決定した。
また、9月中に固められる基本構想案にむけ、「人が生まれ変わる」ことや「大阪の特色」などについて各分野の有識者がさまざまな意見を交換。
なかで松井市長は、「誰もが小さいころ何かになりたかったはず。例えば、人生ゲームのように、生まれて、バーチャル空間でうろうろして、自分で知識とか吸収して・・・、そのようなことを万博の半年間でバーチャル体験できないか?」と提案した。
その案に応えたのは、「大阪大学」の学生で人工知能研究会/AIRの代表を務める佐久間洋司委員。
「世界中の80億人の方が、バーチャル大阪館で生まれ変わりを体験できるものが作りたい。精神的なリボーン(生まれ変わる)は大いに可能性があり、みんなにわかりやすい人生ゲームのような話が入るのはすごく大切ですし、できると思います」と前向きだ。
この意見に可能性を見出した松井市長は、「バーチャル空間なら、リアルな大阪館がなくても先に作れる。大阪館をバーチャル空間でプレオープンすれば、情報収集もできるから面白い。すぐに事務方と話を進めてほしい」と依頼。
吉村知事も、「バーチャル空間で大阪パビリオンを先に始めて、自分と(人生ゲームで誕生した)その人が会えたら面白い。(万博期間中の)6カ月で終わらせず、自分と別の人物がバーチャル空間で生き続けるのはレガシーみたいで面白いかも」と期待を語った。
取材・文・写真/岡田由佳子
(Lmaga.jp)