ねこを溺愛する京都のMKタクシー、プロ並みの写真も話題
愛らしいねこ写真が次々と投稿され、ツイッターで注目を集めている「MKタクシー」(京都市南区)。同社ではユニークなねこ企画も多数実施しており、社内での「ねこ活」を牽引するドライバー&経営企画部のお2人に話を訊いた。
ハイヤー課で「ねこ好きドライバー」と称される大石あかりさんは、ドライバー歴3年目。ねこの魅力は「もふもふの柔らかさが1番ですが、相手に干渉しない面もあり、日本人に似てるような」と、日々乗客に配慮するドライバーらしい視点も。
「京都は寺社など自然があふれる場所でよくねこに会い、野良ねこにも寛容な地域という印象がありますね」と話し、職場にもねこが出入りすることがあるという。
大石さんは「my trip」という社内のツアー発案企画で、「世界猫の日」の8月8日にねこにちなんだスポットをタクシーでまわるツアー『京都にゃんこぱらだいす』(現在募集中)を発案。趣味で訪れたおすすめ店情報をいかしながら、ねこ好きに喜んでもらえるようなプランを考えたと話す。
また、2019年から「(日本)猫の日」のある2月に期間限定で走り、好評だった「MKねこタクシー」も大石さんの発案だ。しっぽのマーク付きで、人事部が作ったドライバー手袋のねこ人形も乗車。今年は2台で約200人を乗せ、偶然ねこを病院へ連れて行く乗客との出会いもあったとか。
普段は乗客との距離感を大切にする大石さんだが、「この期間は自然とねこ話も弾み、乗車記念カードはお子さんが喜んでくれて嬉しかったです。犬派の方に気まずい思いをさせていたら悪いですが」と笑う。
また、「#MK猫写真」が話題のMKタクシー公式ツイッターを担当するのは、経営企画部の今井菜月さん。学生時代にねこカフェの手伝いをしていた動物好きで、観光情報発信の合間に、京都で度々出会うねこを撮影し、約4年半前から趣味の一環として公式ツイッターに投稿を開始した。
のびのびとした京都ねこたちの姿は、ほかの投稿より3倍以上のいいねがつくことも多く、「3年前から見やすいように、ねこのタグを付けました。会社からの指示や注意は一切なかったです(笑)」と話す。現在フォロワー数は5.5万を超え、ねこ専門誌に載ったり、出版化の声が何度もかかるなど、反響の大きさに驚いたそうだ。
ツイッターきっかけで、社内やタクシーの掲示物のねこのキャラクター&ねこ企画も増え、着々と「ねこ活」が広がっている同社。ちなみに、ドライバーの大石さんの夢は「アレルギーの方もいるので不採用になった案ですが、いつか本物のねこを乗せて走れたら」とのこと。今後もさまざまなねこイベントが企画されることを楽しみにしたい。
取材・文/塩屋薫
(Lmaga.jp)