劇団☆新感線の羽野晶紀、演劇祭の委員長就任に「私でいいんですか?」
「演劇に携わる才能を発見したい」と2019年より始まった『関西演劇祭』。今年はコロナ禍の影響で開催が危ぶまれたものの、11月21日より「TTホール」(大阪市中央区)にて9日間にわたっておこなわれることが発表された。
10月11日におこなわれた会見では、羽野晶紀の実行委員長就任を発表。羽野が当演劇祭に向けての意気込みを語った。
「まず『私でいいんですか?』と。30何年前に関西の『劇団☆新感線』に入って女優業を始め、そこをきっかけに芸能界のお仕事を幅広くさせていただきました。それを思うと劇場は原点」と羽野。
さらに、「関西から演劇界を盛り上げていきたいという思いを持った『関西演劇祭』の実行委員長という役目は・・・。頼りない私ですが、引き受けないといけないなあと思いました」と心境を語る。
そして関西の小劇場で研鑽を積んだ日々は「記憶がないほど一生懸命やっていた時代」と回想。
「大人になっていろいろとお仕事をさせてもらうなかで、『あのとき、あれをやっていてよかったな』と思うことはいまだにある。あの土台があってよかったなと思えるので、今、頑張っている人たちを応援したい」と意気込んだ。
また、「ティーチイン」についても言及。「ティーチイン」とは作品上演の直後に観客や審査員が劇団員に作品の感想や質問などを投げかけるもので、『関西演劇祭』の特色でもある。昨年も闊達な意見が飛び交い、大いに盛り上がった。
「劇場ってお客さんに夢を与える場所でもあるので、種明かしをしちゃっていいんですか?とびっくりしました。でも、それも今ならではの取り組みかなと。私もぜひ参加したいです」と意欲を見せた。
『関西演劇祭』はオーディションを通過した10劇団が参加し、期間中に1公演2劇団の作品をオムニバス上演。
フェスティバルディレクターに板尾創路、スペシャルサポーターに演出家・劇作家の西田シャトナー、映画監督の行定勲が名を連ね、在阪テレビ局のプロデューサーやディレクター、演劇関係者らが審査し、最終日にベスト脚本賞や審査員特別賞、観客賞など6つの賞を発表する。
出演団体は、「Artist Unit イカスケ」「安住の地」「キミノアオハル」「くによし組」「劇団アンサングヒーロー」「劇団 右脳爆発」「劇団The Timeless Letter×ラビット番長」「劇団乱れ桜」「ばぶれるりぐる」「May」。チケットは一般3000円、学生2000円(当日は各500円増)で発売中。
取材・文・写真/岩本
(Lmaga.jp)