「ぐびぐび飲んでしまう」と話題の果汁100%缶チューハイ、神戸の製造元に訊いた
SNSでじわじわと話題を呼んでいるチューハイがある。その名も『素滴しぼり 果汁100%チューハイ』という商品。従来の缶チューハイで多くて果汁50%程度だが、なんと果汁100%で作られているのだ。SNSでは「ジュースの味しかしない」「ぐびぐび飲んでしまう」とコメントが相次いでいる。
けど、ちょっと待て。果汁100%なのに、アルコールは4%。計算が・・・合わない?
この缶チューハイは、「冨永貿易」という神戸で1923年に創業した老舗商社がオリジナルブランドとして手掛ける商品。いくら老舗とはいえ間違った情報は許せない・・・と思い、商品情報ページを覗くと、
「果実の持つステキなおいしさをそのままに贅沢に仕上げました。 爽快な酸味が楽しめるピンクグレープフルーツ (このほか白ぶどう、りんご、オレンジ)果汁100%で作ったチューハイです。」と記載がある。
商品ページでもなお・・・と困惑していると、そのページ内にある「お客様相談室」のQ&Aに答えを発見!
「濃縮還元果汁とは、果実の搾汁を濃縮したものを再び水を加えて還元(希釈)したものです。 濃縮還元果汁の果汁分を100%とするときに、通常であれば水で希釈しますが、本商品は、濃縮果汁を4%のアルコールと水で希釈して果汁分を100%にしたものです。」と、丁寧な図まで加えられて説明されていた。なるほど・・・。
「冨永貿易」の担当者によると、お客様相談室に書いてあるのは「この内容でのお問い合わせが多かったから」とのこと。「今回、素滴しぼりチューハイがツイッターで話題となっており、大変うれしく思っております。この度、パイナップルも発売しましたので、ぜひお近くの店舗でお買い上げください」と驚いていた。
筆者も購入してみると、「これはジュースでは?」と思える清涼感がありながらも濃~い果実の風味でゴクゴク飲めてしまう。が、アルコールは4%。これを書いているあいだも少しほろ酔いだ。ビールやウイスキーなどお酒の味が苦手だけど、酔いたい人にはぴったりかもしれない。
SNSでも「見つけたら即買い」と言われるほどなかなか並んでいないレア商品だそうだが、現在関西ではコーヨーやライフ、イズミヤなど主要スーパー、関東ではいなげや、成城石井などで発売中とのこと(店舗による)。
取材・写真/山田葵
(Lmaga.jp)