明日海りお、初の冠番組はオンオフのギャップが魅力
宝塚歌劇団花組トップスターとして絶大な人気を誇り、2020年から女優としての活動をスタートさせた明日海りお。彼女の初の冠番組『明日海りおのアトリエ』が、5月22日よりHuluで毎週土曜に配信される(全8話)。
同番組は、明日海が日常の小さな楽しみを発見しながら、秘密基地である「真っ白いアトリエ」を自分色に染め上げていくドキュメント・バラエティ。「60秒PR映像」では、インテリアショップで「こういうお部屋にしたい!」と興奮する様子や、水と豆との黄金比率に注意しながらコーヒーを淹れる様子などが映し出されている。
明日海は男役時代から、ストイックな役者魂と天性のカリスマ的な華で観客を魅了。ロミオ、オスカル、トート、光源氏といった宝塚の舞台を代表する演目を含め、ときには王女を愛する奴隷のギィ(『金色の砂漠』)といった役まで幅広く演じてきた。
女優としてもNHK連続テレビ小説『おちょやん』の高峰ルリ子役や、現在放送中の『コントが始まる』(日本テレビ系)の女流雀士を夢みるファミレス店長・恩田光代役を演じ、一瞬で人を惹きつける存在感を見せている。
そんな女優然としたオンの明日海とはまた違う、オフでのふんわりと柔らかいオーラも彼女の魅力だ。退団後、『ポーの一族』の再演で主演したときも、カーテンコールではバンパネラのエドガー役を演じていたとは思えない穏やかなトークを、共演者の千葉雄大と毎回披露し話題となった。
明日海が発する言葉のオリジナルな感性は、宝塚在団中から筆者が度々取材させていただいたなかでも感じてきたこと。それらの言葉は、純粋に作品を思う気持ち、仲間やファンを思う気持ちなどが根底にあり、フッと場を和ませる温かい空気を運ぶものだった。
ひとりの女性としても不思議な引力をもつ彼女が、初の冠番組でどんな表情を見せるのか。明日海は、「『こんなに好き放題にさせてもらえるものなんだ・・・』と驚きつつ、とても楽しんでいます」とコメントを寄せている。同番組では「美」「癒やし」「食」などさまざまなことにチャレンジするということで、初回配信のテーマは「癒やしの空間作り」となることが、番組公式ツイッターで公表された。
毎回、明日海が活ける花も注目とのことで、かつて『ハンナのお花屋さん ?Hanna’s Florist?』で、フラワーアーティストを演じたことを思い出しながら、見守るファンも多いのではないだろうか。
文/小野寺亜紀
(Lmaga.jp)