まるで本物!? 今注目したい関西のミミック・ケーキ
パッと見たらフルーツや野菜そのものだが、なかにはクリームやムースなどが盛り込まれ、まさに、ミミック(英語で擬態の意)しているかのようなスイーツ、名付けてミミック・ケーキ。写真映えすることからSNSでも人気となっているミミック・ケーキを関西でセレクト。いずれもテイクアウトできるので、開けた瞬間の驚く顔も期待大、手土産にもおすすめだ。
「ミシャラク」の「マング」独特のデザインがインパクトあるパティスリー「MICHALAK(ミシャラク)」(大阪市中央区)。「だれもやっていない事をしたい」というクリストフ・ミシャラクシェフによるスイーツで夏の風物詩となっているのが、フランス語でマンゴーを意味する「マング」。
プルプルンとみずみずしいオレンジとイエローのグラデーションで、マンゴーの完熟具合を表現。中身は、マンゴームースに包まれたパッションフルーツやグァバのコンフィ、ザクザクとした生地の食感もアクセントに。ライムのフレッシュな香りとさっぱりとした清涼感もポイントだ。
「複雑な味になりすぎように気をつけながら、テクスチャーが楽しめるようにしています。私の子どもも含めて、お子さまにも好評のケーキです」とミシャラクさん。甘酸っぱい風味とみずみずしい口当たりが夏にぴったり。関西では「高島屋大阪店」内にあり。「マング」(810円)。
「ヒルトン大阪」の「ピーチ」ショーケースに並んでいる姿は、まさしく桃!? ヒルトン大阪の「MY PLACE」カフェ&バー(大阪市北区)では、レストランフロアのリニューアルオープンをきっかけに作りはじめたフルーツそっくりシリーズの生菓子が評判だ。
季節によって変動し、レモン、アップル、ストロベリー、チェリーなどのバリエーションのなかでも人気は毎夏登場するピーチ。ひとつずつ手作業でホワイトチョコでコーティングして成形し、毛のようなマットな質感まで再現。また、1点1点が微妙に形や色合いが違うのも本物っぽい。
なかには、レモングラスなどハーブを合わせたロゼのスパークリングワインでほんのり香り付けした程度にコンポートした桃をはじめ、クリームもジュレももちろん桃だ。毎年改良を加え、「今年は、桃とロゼワインを楽しむ南仏のヴァカンスのイメージで作りました」と考案した百田利治シェフ。「ピーチ」(1200円・なくなり次第終了)、イートインも可。
「フジフランス」の「真夜中の洋梨」種類豊富なモンブランや美しいパフェで話題のパティスリー「Fujifrance」(大阪市都島区)。もうひとつの人気商品は、まるで本物なような美しいケーキ。ネーミングもミステリアスな「真夜中の洋梨」は、ヘタや表面の点々などもリアルに作られている。
酸味のあるブルーベリーカシスのソースと洋梨の果肉、アールグレイで香り付けした生クリームなどが楽しめ、その全体を覆っているのは洋梨とパインのピューレだ。底辺にはザクザクしたチョコのフィアンティーヌで、さまざまな食感を楽しむことができる。
「チョコレートで作る枝も、太さを微妙に変えたり角度をつけたり、また表面の点々の加減もリアルさを出せるようがんばっています」と広報担当の讃岐映菜さん。京阪モール本館の1階で販売される「真夜中の洋梨」(580円)、テラスでのイートイン可。ほかには大きないちご型の「この前のいちご」(630円)も人気。
「芋栗パーラーブリキトタン」の「ブリキトタンのスイートポテト」神戸・南京町にあるさつまいも・栗の専門店「芋栗パーラー ブリキトタン」(神戸市中央区)のオープン当初からのアイテムひとつが「ブリキトタンのスイートポテト」。
焼き芋の皮を剥き、潰して少量の生クリームなどを加えて、さつまいもの形に成形。パンのような生地を薄くのばしたらさつまいもペーストを包んで紫芋のパウダーをまぶして、再度オーブンで焼成。より芋らしくするために穴を加えるのもポイントだ。そうして、出来上がるのはまるで芋をまるかじりしているような気分を味わえる、スイートポテトなのだ。
使用するさつまいもは、シルクスイート、べにはるか、鳴門金時を中心に旬の品種を数種ブレンド。最近は若い世代だけでなく、年配客が手土産にとまとめ買いすることもあり、じわじわと人気上昇中だそう。「ブリキトタンのスイートポテト」(550円)。
取材・文/いなだみほ
(Lmaga.jp)