マニアが熱烈支持、ダイソー×京都芸術大学の100円「漫画を飾れる棚」が再販

毎月800点以上もの新商品が発売される100円均一ショップ「DAISO(ダイソー)」。最近では、カードやブロマイドのケース、缶バッジの保護カバーなど、いわゆる「オタ活」を彩るようなグッズも充実している。

そんなダイソーで今年、新たに発売されたのが「漫画を飾れる棚」(110円)だ。既存の本棚に設置し、お気に入りの1冊を書店のディスプレイのように飾れるアイテムで、SNSのアニメ・漫画好きを中心に「推し表紙を常に眺められる」「漫画を飾れる棚ってことだけど、工夫次第でディスプレイの幅が広がりそう」と話題を呼んだ。

2022年10月に発売されるやいなやすぐに売り切れが続出した人気商品だが、実は「京都芸術大学」(京都市左京区)との共同開発で生まれたとか。開発の経緯や商品へのこだわりについて、「大創産業」(本社:広島県東広島市)の広報課に訊いた。

■ 漫画好きな学生のアイデアからスタート

──「京都芸術大学」との共同開発はどのようにスタートしたのでしょうか。

「学生さんにDAISOへの興味を持ってもらいたい」という人事課の案から始まりました。本格的に始動したのは2021年4月からですが、まず2016年に企画が立ち上がり、2018年に試験的な取り組みとして、本を前後上下に収納できる「お助け本棚」や、整理整頓から塗装の乾燥などにも使える「おとなの工作トレイ」といった商品を発売。それがダイソーでもはじめての産学連携だったのですが、今後も続けていきたいと思う企画になりました。

──6年前から始動していたんですね。学生さんは具体的にどのような関わり方をしているのでしょうか。

今回のプロジェクト期間は約5カ月で、16名の学生さんが参加してくれました。1人あたり30案以上を出していただいたのですが、そのうち現在(2022年12月時点)で商品化されているのは33アイテムとなります。

学生さんが提案してくれたアイデアを商品化するにあたり、商標の確認やいかに「100円」という値段内に収めるかという工夫が難しかったですね。また、コロナ禍ということでほとんどがオンラインでのやり取りとなり、モックアップ(模型)に触れられず重さや感触を確かめられないのは、お互い難しいところだったのではないでしょうか。

──30案以上も! そんななか今回の「漫画を飾れる棚」は「ありそうでなかった」といった声が相次いでいますが、どのように生まれたのでしょうか。

実は、当初のアイデアは「可動式の棚」でした。発案者の学生さんが漫画好きで、人に本を貸すことが多かったことから「まとめて貸し出すことができ、表紙も見えた状態で持ち運べる物を作れたら」という発想から始まりました。ブラッシュアップを重ねるうちに、「運ぶ」よりも「飾る」ことに焦点を置くように変わっていき、普段から使っている本棚に設置できる「漫画が置ける棚」が完成しました。

──漫画好きの方が考えたからこそ支持されているんですね。開発時のこだわりなどはありますか?

本を支える「隙間の大きさ」にはこだわりました。隙間を利用すれば、本だけでなく関連グッズなども置くこともできます。飾っている本の背後に並ぶ本を、背表紙で巻数や作品を特定できるよう、段を付けているのもポイントです。また、表紙がなるべく隠れないよう本体を透明にするなど、なるべく本の表紙を邪魔しないようなデザインにしています。

■ ほかにもアイデアあふれる共同開発商品が続々

──ほかの共同開発商品でおすすめの品があれば教えてください!

「置配シート」と「マグネットふせん」ですね。「置配シート」は留守のとき以外にも、フードデリバリーで食べ物を床に置きたくない人や赤ちゃんがいるご家庭など、インターフォンを押されたくない方から喜びの声をいただいています。

「マグネットふせん」は、アイデア出しや冷蔵庫の中にあるものを書きとめる際に便利です。持ち運べるので、メモとして買い物に持ち運べるところや繰り返し使えるのでゴミが出ないのもポイントです。こだわりは、ふせんのような使い心地になるよう、色分けと剥がしやすさを残している部分です。ほかにも開発中の商品があるので、楽しみにしていただけるとうれしいです。

人気のあまり在庫切れが続いていた「漫画を飾れる棚」だが、随時再販されている。気になる人は近くの店舗でチェックしてみては。

取材・文/つちだ四郎

(Lmaga.jp)

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