ナイナイ岡村隆史「あのときが一番よかった」、バラエティ番組で吉本印天然素材の同窓会
1990年代にアイドル的人気をあつめたお笑いユニット・吉本印天然素材の当時のメンバーが、バラエティ番組『おかべろ 生放送2時間SP!~天然素材が同窓会でマル秘コント&芸歴30周年芸人が大集合~』(カンテレ・1月28日放送)に出演。
その生放送終了後、「天素」メンバーだった番組MCのナインティナインの岡村隆史をはじめ、元チュパチャップスの宮川大輔と星田英利、バッファロー吾郎の竹若元博、へびいちごの島川学と高橋智にインタビュー。「天素」時代を振りかえってもらった。
「楽しい雰囲気は伝わったんじゃないでしょうか」(竹若)
──生放送のなかで久しぶりに「天然素材」としてコントを披露されましたが、いかがでしたか。
岡村「僕が一番スベりましたね。肌感で『やってもたな』って(笑)。でも『昔はこうやって天然素材でコントをやってたなぁ』と懐かしくなって、すごく楽しかったです。だって、みんなとやっていたのは30年くらい前ですから」
竹若「でも、『この人ら、楽しくコントをやってるな』っていう雰囲気は伝わったんじゃないでしょうか」
──今回披露されたコントでは、FUJIWARA・藤本さんさんがツッコミにまわっていらっしゃいましたね。
岡村「フジモンは緊張してたよね。だっていきなり噛んだもん(苦笑)。ほんまは最初、大輔がフジモンのポジションでやろかって話をしてたんやけどね」
宮川「でも、『これはフジモンやないとサバけへんやろうな』と思って。っていうか、みんな『あのときの集団コントが楽しかった』って言ってますけど、僕は当時から嫌やったんですよ。苦痛でしかなかったんです。照れもあって、ハシャげなかったから。僕と(ナインティナインの)矢部は、そのときいつもタバコを吸いながら『あー、おもろないなー』って言ってたんですよ」
岡村「たしかに、フジモンや原西さんが中心となって、いろいろ盛り上げてくれてたなあ」
宮川「そう。で、コントの組み立てをやっていたのがバッファローさんやほっしゃんやった」
竹若「ネタを作る側は『大輔と矢部には、なにをやらせたらええかな』っていつも考えてたからね」
「チュッパはライブでTシャツを食べてた」(島川)
──生放送のなかでは昔を振りかえりながら、「あのときのことを謝ってくれ」というトークでも盛り上がりましたね。みなさんは、今だから「ごめん」と謝りたいことはありますか?
高橋「僕は当時、ほっしゃんの存在がめっちゃ怖かったんです。たとえば、ロケで崖に行って『絶対に落ちたらあかんで』と言っていたら、ほんまにそこから落ちるし、絶叫マシンに乗って『こんなん、誰かお漏らしするで』って冗談で言ったら、ほんまに漏らすし。そういう感じやから、同期やけどごっつ怖くて。あのとき、怖がっててごめんな」
島川「そういえばチュパ(チュパチャップス)って、自分らのライブのコーナーでTシャツを食べるとかやってるって聞いて、観に行かれへんかった。『ステージに上げられて、Tシャツを食べさせられるんちゃうか』って」
宮川「ああ、やってた。マヨネーズとか、醤油を用意してね。俺は全然食べられへんかったけど、ほっしゃんは半分くらいペロッと食べたわ」
岡村「ええやん、それおもろそう。来年の『おかべろ』の同窓会でやろうや。僕は、当時の吉本の社員だったヒフミさんに謝りたいですね。ある日、『天素』のロケバスのなかで、誰かがめっちゃ臭いオナラをしたんです。『誰がこいてん?』となって、それでみんなあまりよく知らないヒフミさんの方を見て。『ヒフミさんが屁をこいた』ってことになったんですけど・・・、実は僕なんです」
高橋「え、岡村やったんや! あれからヒフミさん、『屁こき虫ヒフミ』ってイジられてはったのに」
竹若「そうそう、ええ大学を出て吉本に入ったのに『屁こき虫ヒフミ』とか言われて。ちなみに僕は、ほっしゃんと蛍原さんに謝りたいですね。天素でダンスの練習をしているとき、待ち時間とか固い地面に座ってたからみんなが痔気味になったんです。で、ホテルに戻ったら坐薬を入れてたんですけど、ある日、ホテルでほっしゃんと蛍原さんの部屋を開けたら、お互いに真っ裸で坐薬を入れ合ってて。そのときは黙って出ていっちゃったんです。なんか労いの一言でもかけて出ていけば良かったなって」
島川「僕は逆に、原西さんに謝ってほしいことがあったんですよ。天然素材の写真集があるんですけど、みんなでほかの人の写真に落書きをしていて。僕のページには、吹き出しで『おもしろない』といっぱい書かれてて、犯人は原西さんなんです。結構、ほんまにあのとき傷ついたから謝ってほしい! あと大輔なんやけど、今日も放送前、自分が磨いてた歯ブラシをこっちの口にブワーって押しつけてきて。あれやめて!」
「こうやって集まれる機会を作りたい」(岡村)
宮川「そういう話は放送でしろや! 僕は、今振りかえっても『なんでそんなことやったんやろう?』って全然分からないんですけど・・・。NSCの授業で、吉本のお偉いさんが座るパイプ椅子をライターであぶってたんです。みんなが真剣に台本を読んでるとき『熱っ!』ってなったらおもろいかなと思ってたんでしょうね」
全員「ああ、あった!」
宮川「でも全然、熱がらへんから顔を見てたらいきなり火がボーってなって、『燃えとるやないかー!』と。お偉いさんから『お前、なんでそんなことしたんや。台本持ってこい、お前の名前消したろか』ってめっちゃ怒られました」
星田「僕は当時、ライブに彼女をこっそり呼んでいたんです。ええ格好を見せたいから、彼女が来るときはギアを一段階上げてコントをやっていました。で、普段からウケてたボケもちょっとトーンを上げてやるんですけど、そうするといつもスベってた。みんなごめんなって思ってましたね」
──お話をうかがっていると、吉本印天然素材というのは、みなさんにとって青春のような時期だったことが改めて分かりますね。
岡村「まだこの世界に入ったばかりで右も左も分からないなか、天然素材のみんなと過ごす日々は、本当にただただ楽しかったんです。そのあと天然素材はバラバラになり、それぞれ大変な時期もあって。でもなんとか仕事が増えて、ご飯も食べられるようになりました。だけどやっぱり、楽しかったのは天然素材のとき。『一番良かったな』と今でも感じます。なので、またこうやって集まれる機会を作りたいです」
取材・文/田辺ユウキ
(Lmaga.jp)