大阪・御堂筋に前代未聞の空間!? ユニークな「寺院一体型ホテル」、インバウンド向けの体験プランも
「みってらさん」の愛称で知られる寺院「三津寺」(大阪市中央区)内に、ホテル「カンデオホテルズ大阪心斎橋」が11月26日に開業する。御堂筋沿いの一等地に突如現れた「寺×ホテル」というインパクトある外観に、開業前より注目を集めている。
「唯一無二の『4つ星ホテル』」をコンセプトに掲げる同ホテル。最上階の露天風呂やサウナが完備されていることで知られ、全国に25軒を運営している。26軒目となる心斎橋では、日本の伝統建築「三津寺」とコラボすることに。100年以上の歴史がある本堂を次世代へと繋ぐため、共創が実現したという。
744年に開山されたとされる「三津寺」。現在にまで残る本堂は江戸時代末期に再建されたもので、当時の豪華絢爛な江戸美術、漆や金箔、花弁図で彩られた空間が広がる。本堂はホテル開業のためにレールで複数回移動され、現在の位置へ。その結果、地上15階建てのホテルの1~3階部分を貫く吹き抜け部分に納まり、それを覆うようにしてホテルが建築されたユニークなデザインとなった。
「カンデオホテルズ大阪心斎橋」ならではの独自プランとして、普段は公開されない本堂で朝のお勤めの体験や、仏の教えやお経を塗り絵をするように写す「絵写経体験プラン」なども。インバウンドの訪問客が多い土地柄、海外観光客に「和の心」や「信仰心」が気軽に体験できる付加価値を出して行くという。
同寺の副住職の加賀俊裕(かがしゅんゆう)氏は「海外からのお客さまや日本の若い世代の人々など、さまざまな方が境内(ホテルと同寺本堂の間のスペース)に訪れ、それぞれの形で日本文化に興味を持ってもらえればうれしい」と語る。
同ホテルは全180の客室、料金は1泊約2万5000円~(期間限定で開業記念プランあり)。開業は2023年11月26日、宿泊予約は同ホテル公式サイトにてすでに開始されている。
取材・文・写真/宮口佑香
(Lmaga.jp)