朝ドラ『虎に翼』で稲を演じる、田中真弓「ルフィは絶対に言わない台詞だねと言われて…」

今週放送された連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合ほか)第17週で寅子(伊藤沙莉)は、新潟への赴任により花江(森田望智)という強力な「縁の下の力持ち」と離れ、優未(竹澤咲子)と2人だけの家庭生活に苦心する。そんななか、花江が「援軍」として寅子のもとに送ったのが、かつて花江の実家・米谷家で女中をしていた稲(田中真弓)だ。

稲は、第1週で花江が直道(上川周作)との結婚準備で猪爪家を訪れる際に初登場。そして第7週・第33回で、郷里の田舎に帰ると挨拶をしに猪爪家を訪れた。その際に稲が言った「寅子さん、すべては手に入らないものですよ。今お抱えになっているものが、女の幸せより大事なものなのかどうか、ここいらで一度振りかえってみてはいかがでしょうか」という言葉が寅子の心を揺るがし、結果として優三(仲野太賀)と結婚する運びとなった。

(ドラマ上)あれから十数年。寅子の新潟生活におけるキーパーソンとなっていく稲を演じる田中真弓が、あらためて役への思いを語ってくれた。

 友だちからは「あなたが絶対言わない台詞だね」と断続的に登場し、寅子と花江の人生の節目に居合わせる、稲という役どころについて、スタッフからはどのような説明があったのだろうか。田中はこう話す。

「『序盤に登場して、中盤以降、新潟編でしっかり出てきます』という説明はしていただいていたのですが、第33回を撮り終えてからは、いち視聴者としてドラマを観ながら『私が出てくる隙あるのかな・・・?』と、テレビの前でドキドキしていました。だから、だいぶ間が空いて第17週の台本をいただいたときはすごくうれしかったです」と振りかえる。

そして「ひとつ安心したのが、話し言葉が新潟弁じゃなかったこと。地元の方たちとのシーンはなくて、『寅子と優未との関わりがメインなので(新潟弁は覚えなくて)大丈夫です』とスタッフさんから言われてホッとしました」とコメントした。

また第33回で、稲が寅子に言った台詞「すべては手に入らないものですよ」について聞くと、「やっぱりあの時代の女性の考え方としては、それが一般的な『幸せ』だったということですよね。『花江さんはそういうふうに育ってくれたので、女中の稲としても安心だったのだけれど、寅子さんの人生は大丈夫なのかな?』という心配があったのでしょう」と田中。

「でも、あの回を観た友だちから『真弓が絶対言わない台詞だね』と電話やLINEがきました。自分でもそう思います(笑)。ましてやルフィ(『ONE PIECE』の主役・モンキー・D・ルフィ)なんか絶対に言わないですよね。ルフィは欲しいと思うものは全部手に入れるタイプですから」と、自身が声優をつとめるキャラクターも交えて語った。

?? 序盤の稲からは変化し、コメディエンヌの要素が強まっている

次週第18週からは喫茶「ライトハウス」で働きながら、寅子と優未をサポートしていく稲。見どころを聞くと、「会わない十数年のあいだに戦争があり、寅子も夫を亡くして、お互いにいろんな苦労がありました。稲も同じく夫を亡くした身として、寅子に共感する部分が大いにあるのではないかと思います。寅子との関係性もそうですが、『新潟編』の稲は、序盤に登場した稲とは少し変化していて、コメディエンヌ的な要素が強くなっています。『誰かに必要とされる』喜びを感じながら、陽気に楽しく生きる稲を見守っていただければうれしいです」とコメントした。

稲のコメディエンヌぶりにも期待しつつ、「新潟編」の続きを見守りたい。

取材・文/佐野華英

(Lmaga.jp)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

関西最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス