元宝塚スター和希そら、女優活動スタートに意欲 先輩・明日海りおとの共演に「フェアリーだ…って」
「宝塚歌劇団」の元雪組男役スターで、2024年2月に劇団を退団した和希そらが、ミュージカル『9 to 5(ナイン・トゥー・ファイブ)』で女優活動を開始。9月12日に大阪市内でおこなわれた取材会で、働く女性たちを題材にしたユニークなミュージカルと、これからの希望などについて語った。
■ 先輩・明日海りおとは初共演「いつお会いしても…」『9 to 5』は、ジェーン・フォンダ主演の同名映画を、2009年にブロードウェイでミュージカル化した舞台。大企業のキャリアウーマン、彼女が働く会社の社長秘書と新人社員の3人が、横暴な社長をとっちめるための計画を立てる・・・という、痛快でユーモアあふれるミュージカル・コメディだ。キャリアウーマンは宝塚歌劇団の先輩・明日海りお、グラマラスな秘書は平野綾で、和希はバツイチの新入社員・ジュディを演じる。
「夫としかしゃべる機会がないという閉鎖的な状況から一人になって、人生の主軸が夫から自分に変わっていきます。ただ自分の人生を一生懸命生きている女性だけど、それがちょっと(観客からは)おもしろく見えたらいいなと思います」という笑いのポイントを。
女性を演じることには「実は宝塚でも、なんどか女役はさせていただきました。ただそのときは1、2曲だったけど、今回はナンバーが多いので。そのなかでどういう風に喉の状態を持っていくか、うまくコントロールできれば」と抱負を述べた。
共演の明日海とは、宝塚時代は所属する組が違ったため、今回が初共演。「いつお会いしても『あ、フェアリー(妖精)だ・・・』と思うぐらい、本当に柔らかい空気感を持っていらっしゃる方。お芝居の作っていき方が私とは違うので、いろんな学びがあります」と尊敬の思いを明かした。
もう1人のシスターフッドとなる平野も「たくさんの舞台で拝見していた、すごく大好きな女優さん。声優のお仕事もされているので、本読みの段階からいろんな声色を出していて、共演者だけど楽しんでしまいました(笑)」という裏話も。
会社内のさまざまなハラスメントが描かれる作品だが「ただ楽しく観ていただくこともできるので、気負わずに来てほしい。でも悩みを抱えている人には、なにか一歩踏み出す勇気をもらえるような作品だと思います」とアピールし、これからの活動については「自分の色を固定することなく、いろんな色のものを選んで、新しい面もお届けできるように挑戦していきたいです」と意欲を見せた。
『9 to 5』は、ほかに内海啓貴、飯尾めぐみ、別所哲也などが出演。演出は上田一豪がつとめる。10月の東京公演を経て、大阪公演は10月25日~28日に「オリックス劇場」(大阪市西区)にて。チケットはS席1万4500円、A席9500円、B席6500円で、現在発売中。福岡、静岡でも公演あり。
取材・文・写真/吉永美和子
(Lmaga.jp)