神戸発祥アシックス、75周年迎え阿部社長「今後はファッションにも力を入れる」
1949年に鬼塚喜八郎氏が神戸に設立した会社を前身に、75周年を迎えたスポーツ用品メーカー「アシックス」。神戸の直営店「ASICS KOBE(アシックス神戸)」を11月1日に移転オープンした。昨今のトレンドを踏まえ、代表取締役社長・阿部雅氏は「ファッションとスポーツ、両方に力を入れていく」と意気込む。
■ 機能面での進化、且つファッション性を意識リニューアルオープンにあたり、「スポーツを通じて若者の健やかな心身の成長を支えたい」という創業時の企業哲学に加え、ブランドスローガンとして「Sound Mind, Sound Body」を掲げ、運動することで心と体をより自分らしく、日々を楽しんでもらうことを目指すと挨拶した阿部社長。
新店舗で新しく展開するライフスタイル商品「ASICS SPORTSTYLE(アシックススポーツスタイル)」は、アシックスならではのスポーツシューズの機能性を、ランニングをしない人にも楽しんでもらえるようにファッション性を意識したシリーズになっている。自分らしくスタイリッシュに過ごしたいという人に向けて製品を拡充していく、というスローガンに合わせての展開だ。
アシックスの強みについて阿部社長は「我々は『スポーツ工学研究所』で常に最新の材料や構造、お客様がどういった体験をされるかという機能面での進化を続けています。さらに情緒的なところ、たとえばこれを履くとすごく気持ちがいいであるといった面もしっかりと進化させています」と胸をはる。
■ 世界的にも右肩上がりな「スポーツスタイル」現在、世界的にも「スポーツスタイル」の売り上げは順調に推移。若い層やランニングをしない女性にも支持されているそうだ。
阿部社長は、「同社はお客さまのなりたい自分を支えるブランドだと思っております。走るというパフォーマンスを提供するランニングシューズ、より自分らしくなりたい人には、スポーツスタイルのスタイリングも提案します。今後はお客様に合わせてファッションとスポーツ、両方に力を入れていきます」と明かした。
新店舗ではこれまでの「ランニングシューズ専門店」から、新店舗ではファッション性の高い機能性スニーカーを展開。歩道に面して総ガラス張りで明るくオープンなイメージで、ランニングをしない人も入りやすく、幅広い客層の来店を目指す同企業の姿勢があらわれている。
一方、ランナーには商品だけでなく、積極的に提供するランニングセッションなどを通じて「体験」を楽しんでもらうことにフォーカスする。「アシックス神戸」はこうした同社のスローガンをあらわした最新の仕様になっており、今後はグローバルに同様の店舗を展開していくとした。
取材・文・写真/太田浩子
(Lmaga.jp)