関東の人気スーパー「オーケー」悲願の関西進出、社長は手応え十分「3年かかりました」 朝5時から並ぶ客の姿も

関東を中心に156店舗を出店するディスカウントスーパー「オーケー」(代表:二宮 涼太郎)が、関西に初上陸。11月26日、関西1号店となる「オーケー高井田店」(東大阪市)をオープンした。

オープン初日は開店前から入店待ちで約300人の列ができ、駐車場待ちにより周囲に渋滞が発生。開店予定時刻を繰り上げての開店となった。1番先頭の来店客は朝5時頃から並び始めたという。担当者によるとこの日は報道陣も40社以上詰めかけ、「オーケー関西初進出」へ注目の高さを実感したそう。

オープン直後から店内は大混雑。生鮮食品やベーカリーコーナーなどは身動きできないほどの状況で入場規制が実施された時間帯もあった。10時頃に来店した客のひとりは「うわさ通りいろいろ安かった。人気のピザに1時間並んだ」と話し、なかには「今はゆっくり買い物できそうにないから出直す。今日はこの後『ライフ』に寄って帰る」という人も。

また、入口にずらっと並ぶ開店祝いのスタンド花も、昼頃には緑の葉を残すのみとなり、花を片手に買い回りをする客たちの姿があちこちに。関東ではスタンド花を持ち帰る習慣はなく、早速「関西流の歓迎」を受けた。

『高品質・Everyday LOW Price』を方針に掲げ、品揃えはもちろん、安さにも積極的な姿勢を見せる同店。「毎日が特売」と銘打ち、競合店の売値を調査。店内には「万一、他店より高い商品がございましたら、お知らせください。値下げします」のポスターを掲げ、地域一番の安値を目指している。そんな同社の二宮涼太郎社長に話を聞いた。

──本日関西1号店の開店日を迎えてのお気持ちをお聞かせください。

二宮:2021年に「関西スーパー」との経営統合が実現せず、単独での関西進出に向けて動いてきました。あれから3年かかりましたが、ようやく本日、高井田に関西1号店を開店することができ、また初日から本当にたくさんのお客さまにご来店いただいて、まずはホッとしているところです。

──朝、開店前から行列ができ、道路渋滞も発生するほどでした。関西のみなさんの期待が大きいですね?

二宮:これだけ初日からお越しいただけたのは、メディアに事前に取り上げていただいた部分もあるでしょうし、我々の単独出店のきっかけ「関西スーパー」の件で 「オーケー」という存在を認識いただいていたのかなと。今日も売り場で歩きながらお客様に声をかけられました。当時のことなどいろいろとご意見もいただき、ありがたいな、みなさんよくご存知だな、と驚いています。

実は事前に先週より2.5キロ圏内には新聞折込を実施し、食料品を3%相当額割引する『オーケークラブ会員』の先行受付をやりました。開店日の負荷を少しでも減らしたい、と事前に行ったんですが、売り場を見る前から、200円を払って会員になっていただいた方が大勢いて、予想を上回る反響でした。ですから、正直既に手ごたえは感じてはいたものの、一方で実際にお店を開けてみないと、本当にお客さんが来てくれるかはわからないので、今日これだけ多くの方に来店いただいたことは感謝の一言に尽きますね。

──今後、西宮等で新規出店予定されていますが、まず関西第一号店に高井田の地を選ばれた理由は?競合ひしめく「スーパー戦国時代」などとも報道されていますが。

二宮:やっぱり関西1号店なので、まずしっかりとした売り場面積と駐車場が欲しいと思っていました。それが大前提。その中で、不動産の物件として、いくつかご縁がある場所があり、戦略的に「ココだ!」という一定基準を満たしていたので、この高井田に出店することが決まりました。

この店は、売り場が748坪あり、駐車場も192台しっかり用意できた。スーパーは徒歩や自転車で来る方も多いと思いますが、この店の商圏はもう少し広いと考えている。お客さまには車で来店していただき、持ち帰りを気にせず、たくさん買ってたくさん食べてもらいたいですね。

──関西のマーケットについては、どういう印象をお持ちですか?

二宮:我々は関西で商売したことないので、本当に今日からですが、当然たくさんの方がお住まいですし、一方でプレイヤーも多彩な、いろんなスタイルがある。一方で、我々の低価格路線という形態は現在少ないと思うので、チャンスはあると思っています。

関東と関西の違いでよく言われる話ですけれど、トイレットペーパーは関西ではシングルの方がよく売れる、とか。そういう細かい生活習慣なのか、違いはちょこちょこあるもんだなと。やっぱり我々ずっと関東だけでやってきたので、準備段階から細かい発見はいろいろありました。これからは走りながら、お客さまからの『ご意見カード』も実施しますので、お客さまの声をうかがいつつ、関西にあわせて修正していきたいと思っています。

──私は以前東京に住んでいたとき、消費者として買い物する際「オーケー」の売り場にある「オネスト(正直)カード」を、かなり参考にしていました。関西でも実施されますか? また社長も実際そういうものをチェックされたりしていますか?

二宮:売り場で、商品の価格が高い理由など「オネスト(正直)カード」で正確にその理由をお伝えしています。青果は天候などの影響で例年と状況が違う、ということが毎年毎年起きていますので、やはりそういう事実をしっかりお客さまにお伝えして、価格が高いときにも、しっかりご納得してもらったうえで買っていただくということをここでもやっていきます。わたしも売り場を日頃から見てチェックしていますよ。

──関西向けの商品開発をされているということですが、今回高井田店限定商品の総菜などがいくつかあると思います。社長の「イチオシ」はありますか?

二宮:私も全部試食してますけれど、粉物はどれも関西の出身の従業員が魂を込めて作った商品なんです。「デラックスモダン焼」(430円)、これは本当に美味しいと思いましたね。あとは「から玉海苔弁当」(474円)、この「塩唐揚げ」は我々が単体としても販売している商品で、非常に売れ筋。これもおススメです。

「オーケー高井田店」は、売場面積748.10坪。地下1階に「オーケー」、地上1階にはテナントとして100円ショップ「ダイソー」が出店する。営業時間は、朝8時30分~夜9時30分(開店当日は朝9時~)。大阪メトロ中央線「高井田」駅及び、JRおおさか東線「高井田中央」駅より徒歩4分。また大阪に続き、「オーケー」兵庫1号店が2025年1月に西宮市に誕生する予定だ。

(Lmaga.jp)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

関西最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス