阪神・淡路大震災から３０年に向けてメリケンパークにある「神戸港震災メモリアルパーク」（神戸市中央区）の展示内容が全面リニューアル、１月１０日からオープンしている。

メリケン波止場の護岸部分（６０ｍ）を震災当時のまま保存し、神戸港が受けた被害や復興の過程を中心に展示する同施設。１９９７年に開設され「国内外の多くの人々に訪れてもらい、震災の教訓を未来に継承していく」を目指し、今回はいくつかのポイントで改修されている。

メモリアルパークへの誘引性を高めるべく、既存の壁面の間に新規造作パネルを入れた「メモリーウォール」をはじめ、現在から未来の神戸港の姿までテーマを広げて展示パネルを再構成し、当時の被害や復興までの道のりを学ぶことができるようになっている。映像施設では画面がより見やすくなるよう大型モニターにするなどの工夫も。

ほかにも、来訪者が震災の被害の大きさを視覚的に感じられるように、震災遺構部分に震災前・震災時・現在の写真がスマートフォンで見比べられるＡＲ「タイムスコープ」も導入。

さらにＷＥＢページや映像などでは、外国人観光客のために英語や中国語、そして韓国語などの多言語対応にも注力する体制になっている。震災の記憶を風化させない、新しい学びの場として活用したい。

(Lmaga.jp)