ドムドムの「春菊バーガー」が攻めすぎと話題、なぜメニュー化? 開発担当者に裏側を訊いた
ハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」(代表:藤�ア忍)の新メニューにネットがザワついている。
注目を集めたのは、旬真っただなかの「春菊」を主役にした、その名も「春菊かき揚げバーガー」(1月24日発売)。公式X(旧ツイッター)による発売予告の投稿は、「さすがドムドム、新年早々攻めてる」「斬新」など5000件近いコメントが寄せられているのだが、一体なにがすごいのか?
■ 「バグってる」が通常運転、ドムドム2025年一発目の新作!「ドムドムハンバーガー」と言えば、高級食材のソフトシェルクラブ(脱皮したばかりの殻が柔らかい蟹)を挟んだ「丸ごと!!カニバーガー」や、カレイの姿揚げを挟んだ「丸ごと!!カレイバーガー」など、同業他社と一線を画す期間限定バーガーが名物。新作が発表されるたび、SNSでは「バグってる」「見た目のインパクト最高!」と反響を呼び、その奇抜なアイデアはいつも我々の予想を上回る。
そんな同店による2025年最初の新商品が今回の「春菊かき揚げバーガー」。まず目に飛び込んでくるのは分厚い2枚の「春菊のかき揚げ」。バーガーの主役とも言えようビーフパテは、かき揚げの存在感に圧倒され、完全に主役の座を奪われてしまったようだ。
そのビジュアルもさることながら、なぜ苦み・香りともに癖のある春菊にスポットライトを当てたのだろうか?商品開発担当の浅田さんに話を伺った。
■ 「クセがある」=「好きな方もいる」──正直、春菊は好き嫌いが分かれそうかなと・・・。なぜ主役に抜擢されたのでしょうか?
冬季メニューの食材を探していたところ、鍋などによく使われる春菊を見つけました。「クセがある」=「好きな方もその分いる」ということで、弊社のユニークなマーケティング基準にフィットするという考えもありましたね。
また、春菊は油で揚げることで独特のえぐみや苦みが軽減されるので、今回は「かき揚げ」を採用しました。
■ 単純に「春菊のかき揚げを挟んだ」だけではない!──開発段階で苦労した点はありますか?
当初は、春菊かき揚げ1枚、ビーフパテ、トマト、チーズ、レタスを入れたバーガーで考えていたのですが、春菊の主張が弱かった。せっかく賛否両論ある食材を使うのであればもっとメインになるようにしたいと思い、春菊かき揚げ以外の食材をなるべく減らしつつ、春菊の風味を活かしながら、あくまでハンバーガーとして美味しい商品になるよう幾度も試作しました。
──春菊を活かすための熱意が感じられます。これで完成となったわけですね?
そう簡単にはいかず・・・。ハンバーガーは組み立ての順番で全く味が変わるのですが、その順番でひと悶着ありましたね。
提案時には、下からビーフパテ・かき揚げ・かき揚げの配置でしたが、ザクザク感が中心となってしまって、バーガーとしての完成度はイマイチでした。そこで、かき揚げ・ビーフパテ・かき揚げの順に組み直し、ソースを調整してみたところ、シュールな見た目とザクザク感を楽しめながらも「ハンバーガー」としての一体感が生まれました。
それまでの試作品は「バーガーにかき揚げを挟んだ商品」の枠を超えていませんでしたが、これがブレイクスルーの開発ポイントであったと思います。全一致で「コレがいいね!」となりました!
■ 「失敗してもOK」ドムドムのチャレンジ精神──商品の考案の際、春菊を採用することに反対の声はでなかったのでしょうか?
春菊の採用については異議なしでしたね。弊社は、ほぼ月に1度のペースで新商品を出しており「失敗してもOK、いい経験が出来た、いいデータが取れた、次の商品で取り返す」といったチャレンジ精神に基づいて商品開発に取り組んでいます。
もちろん、春菊は好き嫌いのある食材であることは承知していますが、当社はユニークな商品を開発するうえで「新しい食材・普段食べない商品や食べ方の提案」も大事にしておりますので、これについては、開発会議では全く問題なしでした。
──最後に「春菊かき揚げバーガー」をどんな人に食べてもらいたいですか?
春菊が嫌いな人でも食べられるバーガーです!とは言いません(苦笑)やはり苦手な方もいらっしゃるでしょうし・・・。
ただ、春菊好き・春菊は食べられるといった方には、ぜひ食べていただきたいです。ほのかな苦み、ザクザク食感、和風のてりやきバーガーの上位互換的な一品に仕上がっていますので、自信をもっておすすめします!
◇
■ 春菊独特のクセはあるのか? 実際に食べてみた発売初日、さっそく「春菊かき揚げバーガー」を実食。大口で頬張るとかき揚げのザクザク感が脳内に響き渡る。咀嚼する毎にその感覚は柔らかいバンズとビーフパテと調和し合って消えていき・・・そんな変化を噛みしめるのも楽しい。また、気になる春菊独特のクセはというと、春菊の風味やほのかな苦味は感じられるもの、甘辛ソースとマヨネーズがそれらをマイルドにしており、春菊の面影を感じつつ美味しくいただくことができた。
価格は1個(単品)790円。全国のドムドムハンバーガーにて発売中。
取材・文・写真/緑川翠
(Lmaga.jp)
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