球児、初フリーで多彩な変化球ズバズバ
メジャーのキャンプが17日(日本時間18日)、各地で行われた。カブスの藤川球児投手(32)は初めて打撃投手を務め、打者5人に23球を投げた。安打性はわずか1本で、日本で多くは投げなかった球種も披露するなど進化を見せた。
力を見せつけるには十分な内容だった。カブスの藤川がキャンプで初めてフリー打撃に登板し、打者5人に計23球。安打性の当たりはわずか1本で「いい内容。イメージしている(通りの)打者の反応だった」と手応えを感じた様子だ。
捕手とサイン交換し、防護ネットなしでの実戦さながらの投球。高めの直球で1度、鋭いフォークボールで2度の空振りを奪うなど、日本で武器としていた投球を披露した。対戦したサペルトはフォークボールについて「ナックルボールのような変化だ」と驚きを隠さなかった。
進化した一面も見せた。右打者にカットボールを2球続け、3球目の内角のツーシームでバットを折る場面も。ともに日本では多くなかった球種だ。藤川は「両方とも使えそうなめどが立っている」とうなずく。ボシオ投手コーチは「すべていい。スピードの変化も高低もつけていた」と頬を緩めた。
メジャー経験者との対戦を楽しんだ右腕は「日本ではデータが出ている中でやってきた。本当に自分の持っている能力だけで勝負できるので楽しい」と笑みを浮かべた。球児の存在感が、海の向こうで大きく成りつつある。