イチロー、決意の丸刈りでキャンプイン
各地でキャンプが行われ、ヤンキースのイチロー外野手(39)が18日、フロリダ州タンパでキャンプイン。決意の丸刈りで現れたイチローは外野守備、フリー打撃などで約2時間半動いた。全体練習の前には早出の打撃練習もした。
ひときわ大きな歓声が上がった。背番号「31」がフィールドに姿を見せると、観客席に陣取るファンがイチローの名を連呼した。メジャー13年目のキャンプイン。気負いはない。イチローがスタンドに向かって右手を上げた。
前日の自主練習を終えて帰宅した後、知人との“共同作業”で頭を刈った。昨季途中にマリナーズから移籍した時よりもさらに短くした、新たなシーズンに臨む所信表明だった。
初めて経験するヤ軍のキャンプ。「練習の流れは合理的って思いました」。打撃練習中の外野での“球拾い”を少人数で行うことで“守備練習”にする工夫に感心した。フリー打撃は強風の影響もあって41スイング中柵越えなし。左足先を内側に向ける新フォームでラインドライブを連発した。
「僕の楽しみは1つだったんですよ」。そう言って明かしたのがジーターとの再会だ。左足首骨折のリハビリ中の昨年11月に一部の新聞が“激太り写真”を掲載。「ジーターがあんな顔になってるかどうか。そうじゃなかったことが僕の中で今日の一番の話題」。シーズン中と変わらない精かんな顔つきに「思ってたよりも前に進んでる」と安どした。
地区連覇がかかったシーズン。自身は日米通算4千本安打まであと116本に迫っている。初めてヤ軍の一員として迎える開幕に向けて、イチローがゆっくりと戦闘態勢を整えていく。