下柳ドジャース受験!虎スタイルで挑戦
元阪神で昨オフに楽天を退団した下柳剛投手(44)が、米ドジャースの入団テストを受験することが23日、分かった。この日、関係者とともに成田空港から渡米した。到着後はロサンゼルスで最終調整。テストは28日(日本時間3月1日)にアリゾナ州の同球団施設で行われる。
昨季は楽天で復活を期したが、シーズン終盤に無念の戦力外通告。現役続行の意思を表明したが、他球団からのオファーはなかった。一時はトレーニングも中断。引退の2文字も頭をよぎった。それでも「やっぱり野球が好き。まだ野球をやっていたい」。苦境に立たされても現役への思いは断ち切れなかった。
「ここまできたらもう失うものはない。やれる可能性があるなら受けてみようと思った」。昨年12月から兵庫県内で自主トレを再開。1月下旬から2月20日までは奄美大島で調整を本格化させ、あとは米国での最終調整を残すのみとなった。「細かいところまで詰めてしまうと、向こう(米国)のマウンドの傾斜や硬さに対応できなくなる可能性があるからね」。22年のプロ野球生活で培った経験と技術のすべてを注ぎ込み、海の向こうでの復活を目指す。
スーツケースに詰め込んだズボンはタテジマ。スパイクも阪神時代に使用したものを使用する。「やっぱり愛着があるからね」。失うものはない。ならばもう得るものしかない。野球が好きだから‐。反骨の左腕の挑戦が始まる。