松坂、負傷で途中降板…アピールできず

 「オープン戦、インディアンス0‐0エンゼルス」(11日、グッドイヤー)

 インディアンスとマイナー契約の松坂大輔投手(32)はアリゾナ州グッドイヤーでのエンゼルス戦に3番手で登板し、右ふくらはぎの異常を訴え1回で降板した。1安打無失点だった。

 苦笑いを浮かべて自軍ベンチに目をやった。3番手で六回から登板した松坂が突然、投げることをやめたのは七回の投球練習中だった。

 3球を投げた後、体をくの字に曲げたまま固まり、さらにその3球後に右足を気にするしぐさ。そこでベンチからフランコナ監督、トレーナーが飛び出した。マウンド上で短いやりとりの後、松坂が外野に向かってゆっくり歩きだした。指揮官は降板の理由を「(右)ふくらはぎがつったようだ。しばらく様子を見ないといけない」と説明した。

 前日に先発4番手の投手が決まり、開幕ローテーションの枠は残り1つとなっていた。松坂と同じマイナー契約のカズミアがこの日は先発で4回無失点と好投した。松坂も4イニングを予定していたが、結果は1回1安打無失点。最速143キロの直球を含む11球では首脳陣へのアピールにはならなかった。

 試合後は言葉を残すことなく、球団施設から歩いて車に乗り込み、自らの運転で帰宅した松坂。その症状は軽そうだが、取り巻く環境はさらに厳しくなった。

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