イチロー4戦ぶり無安打も美技連発
「ヤンキース4‐2アスレチックス」(4日、ニューヨーク)
集中力を一気に高めた。初回の守備。ヤンキース・イチローが、フェンスを越える打球をジャンピングキャッチし、先頭打者弾を阻止する超美技を披露した。
狭い右翼。「あそこまで(打球の)飛距離が出るとは思わなかった。イメージどおりではないですね」。落下地点が読めない中、目や手で確認することなく、きっちりジャンプする空間を残して壁際まで下がれたのは、本拠地の形状が体に染みついている証拠だった。
美技は三回にもあった。低いライナー性の打球に思い切りよく前に出て、最後は両膝を折って捕球した。「迷うところ。(打球に)ドライブがかかってるから下に落ちていく。判断の時間がないから難しい」。
前夜の七回の守備で同じような打球に突っ込み切れず、右前打にしている。反省を生かしたプレー。「僕としては、満足感は(本塁打阻止より)2つ目の方に実はある」と言い切った。
この日は前日に続いて5番で起用されて4戦ぶりの無安打だった。しかし、打つだけが野球じゃない。イチローの好守がチームに勝つ流れを呼び込んだのは言うまでもない。