ダル熱投130球 両リーグトップタイ7勝
「レンジャーズ10‐4タイガース」(16日、アーリントン)
レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)はアーリントンでのタイガース戦に先発し、8回7安打4失点で両リーグトップタイの7勝目(1敗)を挙げた。6三振1四球。試合は10‐4だった。
降りるつもりは毛頭なかった。7回を115球で終えたダルビッシュは、ワシントン監督の「行けるか」との打診に前向きだった。涼しい顔で八回のマウンドに立ち、3人で片付けた。メジャー自己最多の130球を投げた背番号11を地元ファンは喝采で迎えた。
「元気だったし、なるべく長いイニングを投げたいと思っていた」と言う。チームは前夜、竜巻の影響で西海岸からの移動が大きく遅れた。しかもブルペンの救援陣は疲弊している。チーム事情をくんだ右腕は、跳ねるような足取りでマウンドに向かい、緩いカーブを連発する余裕も見せた。
2011年にMVP&サイ・ヤング賞を獲得したメジャー屈指の剛腕投手、バーランダーとの投げ合いに注目が集まった一戦。相手は三回途中8失点でKOされたが「別に思うこともなく、自分の投球をしていた」と淡々と振り返った。三回に3失点した後は、緩急を大胆に使い、立ち直った。「100球ぐらいからエンジンがかかってきた」と笑った。
投げ負けた形となったバーランダーはダルビッシュについて、「本来の投球とは思わないが、うまく立ち直った。自分もそうしたかったのだが」と、悔しさを隠すようにこちらも淡々と話した。「彼は馬のように働いてくれる」と絶賛したのは、ワシントン監督だ。強力打線を相手に両リーグトップタイの7勝目。チームの信頼をまた一つ積み上げた夜だった。